ゲーム中、各パーツの温度は?

これだけハイパワーなパーツを揃えているのだから、ゲーム中の温度はどの程度か気になるところ。そこで「HWiNFO」を利用し、BFVのシングルプレイモードで約30分放置した時のCPU/SSD/GPUの温度を追跡してみた。CPU温度はRyzen内の温度センサーに近い「tctl/tdie」の値を参照している。

  • BFVプレイ中の各部の温度推移

室温は24℃程度だったが、CPUは67℃未満、GPUは70℃以下で非常に安定していた。GPUはクーラーが小ぶりなのでもっと温度が上がると思っていたが、ZOTAC製のツインファン式クーラーは案外よく冷える(RTX 2060だから、というのもあるだろう)。これから夏を迎えるにあたっても、少々エアコンを入れれば安心といえるだろう。SSDは読み書きがほとんど発生しないため、38℃でずっと安定していた。

SSDの接続スロットを変えると……

最後に検証するのはストレージの性能である。前述の通り今回の検証では、筆者が用意した1TBのSSD「WesternDigital WD Black NVMe SSD (WDS100T2X0C)」で計測している。阿部氏が購入した500GBのSSD「SanDisk Extreme PRO (SDSSDXPM2)」と同じコントローラーを使用しているので、環境はそう変わらないはずだ。一応公式スペックではシーケンシャルリードは500GB版と1TB版で変わらず、ただしシーケンシャルライトやランダムリード&ライトは1TB版の方がやや速くなっている。

今回使用したマザー「B450 Steel Legend」にはM.2スロットが搭載されている。そこで、SSDの接続スロットを変えるとどの程度パフォーマンスが変わるかにも注目したい。CPUに近い側のスロットならPCI-Express 3.0 x4でヒートシンクも付いているが、遠い側だとPCI-Express 2.0 x4なので単純に帯域は半分になってしまう。計測は「CrystalDiskMark」を使用した。

  • 「CrystalDiskMark」によるストレージ性能。CPUに近いM.2スロットに装着した場合

  • CrystalDiskMark」によるストレージ性能。CPUから遠いM.2スロットに装着した場合

このように現行のRyzen用マザーでは、CPUに直結される側のM.2スロットでないとSSDの性能、特にシーケンシャルリードとライト性能が一気に下がってしまう。阿部氏はちゃんと筆者のアドバイスどおりにCPUに直結されるM.2スロットを使用したため、パフォーマンスはキッチリと出せるはずだ。

まとめ:キーボードに慣れ、そして次のステップへ進むのだ!

以上で阿部氏の組んだPCのパフォーマンス評価は終わりだ。PUBGはもちろん、たいていのPCゲームは快適に動作する。WASD移動さえおぼつかない阿部氏の操作レベルだと、ドン勝を収めるのは相当先になるだろうが、PUBGで心を折られても癒やしになるようなPCゲームはまだ多量にある。筆者からは、「Euro Truck Simulator」や「Famrming Simulator 19」等の時間泥棒系ゲームのプレイをオススメしたい。

阿部氏のPCは完成したが、まだ改善すべき点は残されている。やや寂しいLEDをもう少し光らせることとか、次世代Ryzen、それに合わせた最適メモリモジュールの選択などもある。その時はまた喜んで手助けに馳せ参ずるとしよう。

  • しばらくは、PUBGもロクにKillをとれずに負け続けることだろう。PCならではの操作体系に1日も早く慣れるのだ!