90年代ヴィンテージ音楽Tシャツ、厳選ガイド

ここ数年、セレブの間で人気のヴィンテージ音楽Tシャツ。特に人気のメタルTはさらに加熱して、マニアックなデスメタルTシャツを着るセレブ女子まで登場。しかしその人気もひと段落したのか、最近ではラッパーを中心に、単なるファッションではなく、本当にその音楽アーティストが好きで着るような傾向に変わってきて、今は90年代のTシャツが熱いという。マーチ=音楽Tシャツの魅力をNUMBのSENTAがナビゲートする。

USの新世代ラッパーの多くは、90年代~2000年代のロックを聴いて育ったのが多いせいか、今は90年代のロックTシャツ人気が高まっている。SENTA曰く、「ニルヴァーナに限らず、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのTシャツまで人気があるのは、あれこそザ・90年代のデザインだからじゃないですか。90年代は、いくらかかってるんだ?って思うくらい無駄にフルカラーで豪華なTシャツが多いので。10版も使ってるTシャツもザラにあるんですよ。しかもデザインがデカい。80年代のバンドでも、90年代に入ってリプリントしたTシャツは、ボディも肉厚なものになってるので、価値が高い。それに90年代はボディのカラーが豊富なんです。深緑、エンジ色、ネイビーは90年代半ばに限って多くて、2000年代になって廃れてます。カレッジものの影響ですかね」。


SENTA(センタ)
1995年結成の東京のハードコア・バンド、NUMBのヴォーカル。最新アルバムは2014年の『CITY OF DREAMS』。今年2月27日には4曲入り7インチ『Ninjas With Attitude』をリリース。昨年7月にはアメリカ・フィラデルフィアの名門ハードコア・フェス、This Is Hardcore Festへの出演を果たしている。
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SENTAが着ているのは、90年結成のNYハードコア・バンド、MerauderのロングTシャツ。『Master Killer』は96年リリースの1stアルバムで、メタリック・ハードコアの走りとなり、現行の新世代バンド群による90年代メタリック・ハードコア・リバイバルにもつながっている

SENTAの中では、バンドTシャツとマーチ(マーチャンダイズ)には線引きがあるという。「ショーに行ってTシャツを買うと、それが直接バンドのお金になる。そこにはアンダーグラウンドでDIYのバンドをサポートするという意味があるんです。同時に結果として、そのショーでしか買えないTシャツが手に残るので、希少価値も上がって、二度おいしいわけです」。また、マーチの魅力として、自分の着ているTシャツをネタにしていろいろな人たちとの会話が生まれるというのもあって楽しい。自分の大好きなバンドを語るわけだから、まさにカルチャー交流となるのだ。さらに意外なバンドのTシャツを着ることによって、「僕はこういうバンドも好きなんだよ」っていう表現もできる。

「ファッション・アイテムとして着るのもいいんですけど、一度そのバンドの音楽を聴いてみてほしいですね。そういう順番で聴くのもいいんですよ。僕も当時はそうでしたから」(SENTA)。


自分の好きな音楽のバックグラウンドを伝えられるのがマーチの魅力


昨年のコーチェラ・フェスティバルでのTy Dolla $ign。バッド・ブレインズのクラシックなTシャツを愛用
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リル・ウージー・ヴァートはLAのメロディック・パンクのオリジネーター、バッド・レリジョンのTシャツを着てステージに登場
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先日来日も果たしたリル・ヨッティ。昨年のバースデイ・パーティでガンズ・アンド・ローゼズのTシャツを着て登場
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ホールジーはビースティ・ボーイズのTシャツを着てステージに登場。彼女はヒップホップもポップ・パンクも大好きなアーティスト
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90年代はハードコアが新たに進化して大きく盛り上がった時代




NYハードコアのオリジネーターの一つ、クロ・マグス。93年の『Near Death Experience』ツアーのレアなタイダイTシャツ。




SENTAが大きな影響を受けたNYのバンド、バイオハザード。92年の2ndアルバム『Urban Discipline』で人気に火がついたが、これはそれ以前の92年のツアーTというレアなもの。



これもNYハードコアのオリジネーター、アグノスティック・フロントの92年、『One Voice』のヨーロッパ・ツアーT。




NYのハードコア・バンドでクロスオーバー・スラッシュのパイオニア、LeewayのロングTシャツ。ロングTならではのスリーヴのデザインもカッコいい。




これも大きな影響を受けたNYのハードコア・バンド、マッドボールの95年『Streets of Hate』ヨーロッパ・ツアーのTシャツ。




NYのハードコア・バンド、シック・オブ・イット・オール。95年の『The Pain Strikes』Tシャツ。USのハードコア・バンドで初めて日本に来たのが彼ら。93年1月のこと。

90年代はメタル、グランジ、オルタナ、ヒップホップと音楽Tシャツの宝庫の時代




映画のサントラ『ジャッジメント・ナイト』のプロモTシャツ。このアルバムは90年代のロック×ヒップホップのクロスオーバーを象徴する一枚で、ジャンルの壁を壊した功績は大きい。




ブラジルのメタル・バンド、セパルトゥラの96年『ルーツ』のワールドツアーT。




オークランドのグルーヴ・メタル・バンド、マシーン・ヘッドのTシャツ。裏には94年の曲「Davidian」のリリックを引用。




90年代シアトルを代表するバンド、アリス・イン・チェインズ。「Rooster」は93年のヒット曲。



ジャパン・ツアーものも大好きなSENTA。これはスイサイダル・テンデンシーズの93年の初来日ツアーのTシャツ。




90年代に人気を誇ったオルタナ・バンド、ストーン・テンプル・パイロッツのレアなタイダイT。96~97年のノース・アメリカン・ツアー。




NYのゴシック・メタル・バンド、タイプ・オー・ネガティヴの96年のTシャツ。こういうTシャツが普通の古着屋でいきなり置いてあったりするので、アンテナを張ってディグるのは大切。




LAの元祖ミクスチャー・バンド、フィッシュボーンの珍しいTシャツ。全面に描かれたアートワークはパスヘッドによるもの。




カリフォルニアのオルタナ・バンド、プライマス。93年の『Pork Soda』のツアーT。


ベイエリア・スラッシュを代表するバンド、テスタメント。これもアートワークをパスヘッドが手がけている。カラーも90年代らしい微妙なオリーブグリーン。


ラッパーのアイス・T率いるメタル・バンド、ボディ・カウント。94年の2ndアルバム『Born Dead』のデザインで、初来日後に購入したもの。




「Thieves」を聴いて衝撃を受けたミニストリー。インダストリアル・メタルの先駆者となった。96年の『Sphinctour』ツアーのTシャツ。




80年代に活躍したバンドの90年代のTシャツがスゴく好きで、ザ・キュアーもその一つ。サイズも他のすべてのTシャツと同様、XLにこだわっている。


Human RightsことH.R.はバッド・ブレインズのヴォーカルであり、よりレゲエに特化した自身のソロ・プロジェクトでもある。




ギャングスタ・ラップ・グループ、ボーン・サグズン・ハーモニー。「Look into My Eyes」は96年のヒット曲。


90年代に大人気を誇ったラップ・グループ、ノーティ・バイ・ネイチャー。彼らのトレードマークであるベースボール・バット入りのロゴ。




91年設立のLAのヒップホップ・レーベル、デス・ロウ・レコード。胸元の『Murder Was the Case』は、94年のレーベルのコンピ・アルバムのタイトルで、スヌープ・ドギー・ドッグの曲名でもある。


EPMDのラッパー、エリック・サーモン。93年からはソロ・アルバムも出して活躍。このオレンジ色は90年代のTシャツならではのもの。


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モーターヘッド。パンク、メタル他様々な人に人気の定番。


ヴェニスのバンド、ベオウルフ。BWF表記だった93年頃のもの。


最近人気の90年代オルタナ系。これはストーン・テンプル・パイロッツ。


ブラインド・メロン。この2~3年でこの辺のTシャツを集めだした人が増えたという。


スケートものも充実。これは80年代、サンタクルーズ、ロブ・ロスコップのFace 2。値段がつけられないとのこと。