データに関する3つの変化

--日本市場で成長した要因は、どこにありますか?

Ashutosh氏:理由はとてもシンプルです。日本は、データの活用において先進的な考え方を持つ企業が多く、テクノロジーやデータを活用することが文化の一部になっているのではないでしょうか。そのため、われわれのソリューションが大企業でも採用されているのだと思います。

そうした市場環境において、優秀な日本のチームが尽力したことで、急速に採用が拡大しました。また、ユーザー、パートナーの拡大も実現できています。パートナーの力は大きく、われわれのソリューションを十分に理解した上で、日本ならではのニーズに対応しています。

勝俣氏:日本法人設立から7年が経過しますが、エンタープライズ企業やクラウドサービス・プロバイダーなどデータを多く持つ企業など、ターゲットを絞り、継続的にハイタッチのアプローチに取り組んできたことが背景にあると思います。

  • アクティフィオジャパン カントリーマネージャー/代表社長の勝俣正起氏

    アクティフィオジャパン カントリーマネージャー/代表社長の勝俣正起氏

これまでの7年間が第1段階だとすれば、これからは第2段階に進みます。データ保護からスタートし、ゴールデンマスターに蓄積したデータを、いかに活用していくかということが、第2段階だと考えています。

--マルチ/ハイブリッドクラウドやIoTの普及に対する戦略はありますか?

Ashutosh氏:グローバルではデータに関して3つの変化があります。1つ目はデータソースの多様化です。IoTや自動運転、機械、ソーシャルデータなどをビジネスで活用することを考えなければなりません。われわれとしても新しいデータソースに対して、いかに迅速にサポートしていくのかということがカギになるため、そのようなデータを企業が蓄積できるようにサポートします。

2つ目は、データの格納と管理に関する取り組みが変化していることです。従来は1カ所のデータセンターでデータを格納・管理することが主流でした。しかし現在では、複数のパブリッククラウドの利用や、オンプレミスとのハイブリッド環境など多岐にわたるため、データの格納・管理する場所の変化に対し、ロケーション・スケールを問わないソリューションとして今後も利用されるものにしていかなければなりません。

そして、3つ目がデータの活用策が変化しているということです。これが一番重要です。自社のデータをバックアップ/DRし、ビジネスの可用性を担保した上で、活用することは日々変化しているのです。

そのため、3つの変化をユーザーが波に乗れるように、われわれのソリューションを最大限に使いこなし、満足を得てほしいですね。

--今後の日本市場に期待することはありますか?

Ashutosh氏:既存のユーザーとパートナーシップを組み、ユーザー自身がさまざまな状況下でスマートにデータを活用することで、多様なデータセットをキャプチャし、多くのプラットフォームで活用してもらいたいです。

また、既存ユーザーにフル活用してもらうとともに、パートナーを拡大し、関係を深めていきます。これを支えていく日本のチームを拡充することで、日本発のビジネスを成功に導ける体制を構築したいと考えています。

勝俣氏:日本のビジネスは60~70%がライセンスのリピートとなっています。データドリブンへの道のりにおいて、われわれのソリューションによりデータを活用し、ビジネスを拡大するユーザーに対する支援を厚くしていきます。そのためには、ハイタッチに加えて、パトーナーとともにメガバンクや5Gを見据える通信企業、公共・公益機関など、新規で取り込める領域への拡販に取り組みます。