最後に恒例となるQ&Aコーナーが行われたが、今回はDNSフィルタリングへの意見に加え、総務省からのゲストとして大塚企画官がいらしていることもあり、総務省への質問(というかツッコミ)が多数飛び出した。

中でも筆者が注目したのが、中古端末の扱いについてだ。総務省は今後中古端末の流通量を増やしたいという姿勢だが、これはセキュリティ問題につながるのではないか、という指摘だ。

  • 配信を見ながらTwitter経由で多数の質問が寄せられる。これを超高速でさばいていくところも、IIJmio meetingの見どころのひとつ

スマートフォンのOSは基本的に2〜3年ぶんしかカバーされず、またAndroidのアップデータはGoogleではなくメーカーから提供されることもあり、提供の有無や提供時期が保証されない。VR/ARや端末側ディープラーニングなど、最新・ハイエンドな端末でなければ利用できないサービスも登場している。古い端末はできないことがどんどん増えていき、セキュリティホールも置き去りになる。3G通信が2020年代に終了するように、ネットワーク自体が使えなくなることもある。

ユーザー間の不公平感の解消も大切だが、実情にそぐわないのでは逆効果というもの。古いものを大事にするのもいいが、中古でも基本的な「走る」機能に大きな差が出ない自動車と違って、携帯電話はもっと短いスパンで更新するように考えた方が結果として安全かつ健全な利用につながるだろう。総務省には、ゲストの大塚企画官を通じて、こうした状況を危惧するユーザーの声が少なからず伝わったのではないかと思われる。

今回は久々のゲスト登壇があったIIJmio meetingだが、Q&Aも含めてかなり活発な意見交換の場となり、終了後の懇親会でも熱心に意見を交換する様が見られた。次回#24は7月6日(大阪)、7月13日(東京)での開催予定。ネットでの同時中継も行われるが、余裕のある方はぜひ現地への参加をおすすめしたい。IIJmioユーザー以外も参加可能だ。