東映Vシネクスト『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』の期間限定上映が2019年5月3日より開始される。これを記念して、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』からルパンレッド/夜野魁利役・伊藤あさひ、パトレン1号/朝加圭一郎役・結木滉星、そして『宇宙戦隊キュウレンジャー』からシシレッド/ラッキー役の岐洲匠という"3人レッド"にお集まりいただき、スーパー戦隊史上まれにみる"個性派"ユニット結成に至るまでの裏話や、作品の注目ポイントを語りあってもらった。

  • 左からパトレン1号/朝加圭一郎役の結木滉星、シシレッド/ラッキー役の岐洲匠、ルパンレッド/夜野魁利役の伊藤あさひ

――『ルパパト』最終回から数か月が経ちましたが、いまだに放送終了を惜しんで"ルパパトロス"になっているファンの方たちがいるそうです。まずは伊藤さん、結木さんに『ルパパト』テレビシリーズ最終回の撮影を終えたときに抱いたご感想をお願いします。

伊藤:最後の3本(#49、50、51)は、パイロット(#1、2)でもお世話になった杉原(輝昭)監督が撮ってくださいました。『ルパパト』は終わりに向けてどんどんシリアスというか、重いムードになっていき、今までやってきたことの"集大成"といえるシーンがたくさん出てきて感慨深かったですね。

快盗と警察、そしてノエル(ルパンエックス&パトレンエックス/演:元木聖也)の7人みんなでクランクアップ(撮影完了)を迎えることができて、これもうれしいことでした。スタッフさんもみんな集まってくださり、メンバーそれぞれのスーツアクターさんから花束をいただいたときは、胸にグッとくるものがありました。杉原監督からも、みんなお揃いの台本カバーをプレゼントしてもらったんですよ。その瞬間、1年間のことがいろいろ思い出されて、自分がどれだけ成長できたか実感しました。

すばらしいキャスト、スタッフのみなさんに出会うことができたのを感じながら(撮影を)終えることができたのは、とてもよかった。でも、次の日からすぐにGロッソ(東京ドームシティアトラクションズ)の最終公演があったので、『ルパパト』としてはまだ完全に終わっていない感じでしたけれどね(笑)。

結木:クランクアップをあえて7人メンバーそろいのカットにしていただいて、みんなそろってテレビシリーズを終えることができたのはうれしかったです。その一方で、1年間ずっと一緒にいたスタッフさんとはもう会えなくなるんだなあと思うと、寂しいという気持ちもありました。あさひが言ったように、翌日からGロッソ公演があったので"終わった"という実感こそなかったんですけれど、次のお仕事が決まるまでの数日、何もすることがない時間を過ごしていたときに「寂しいな」という実感がわいてきましたね。なんだか心に穴が空いたような。

――岐洲さんもその前年に『キュウレンジャー』の最終回を撮り終えた際、伊藤さん、結木さんと同じような思いを感じられたのではないですか。

岐洲:僕が『キュウレンジャー』がクランクアップしたときも、すぐGロッソ公演があったので「終わった」という気持ちよりも「もうひと頑張りだ」と思っていました。僕の場合はルパパトのみなさんと違って、他のメンバーはみんな撮影が終わっていて、最後はラッキーひとりでナイトシーンを撮っていました。

日が暮れる前にキュウレンジャーのメンバーがどんどんアップしていって、僕ひとりになっちゃったなあ、なんて思っていたのですが、終わった直後までみんなが残っていてくれて、感激しました。次の日仕事がある山崎(大輝:ヘビツカイシルバー/ナーガ・レイ)だけは無理だったみたいだけど(笑)。いつも1日で100カットとか、とても多くのカット数を撮るのが大変だなあと思っていましたが、最終日に関してはまったく多いとは思わなくて、1カットずつ撮り終わっていくのがもったいないような気がして、心にこみあげるものがありました。最後のシーンでは、とても寒い場所だったのにも関わらず、気持ちがすごく熱くて、泣きそうになりながら演技をしていました。

――それでは『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』のお話に参りたいと思います。ルパンレンジャーとパトレンジャーが存在する世界に、まったく別の世界観を持つキュウレンジャーが絡んでくるというストーリーについてはどう思われましたか?

伊藤:僕たち(ルパパト)は、どちらかというと"リアルな世界"でこれまでやってきたんですけれど、"宇宙"から来たキュウレンジャーがやってくるにあたって、どうやってストーリーを合わせていくのか、ルパパトが7人で、キュウレンジャーは12人、どういう組み合わせになるんだろうとか、最初はまったく予想できませんでした。でも台本を読むと、とてもうまく3戦隊がつながって、面白そうだと感じました。撮影してみて思ったのは、個人名乗りの長いこと(笑)! 人数が多いぶん、いままでにない名乗りシーンになっていると思います。まさに、オールスターという雰囲気が出ていました。全体をふりかえっても、とても楽しい撮影でしたね。

結木:うん、楽しかった! いつもは圭一郎(パトレン1号)と魁利(ルパンレッド)との絡みがドラマの主軸ですけれど、今回は圭一郎とラッキーがぶつかります。圭一郎とラッキーは性格が似ているところがあるので、最初にぶつかりあった2人が、強敵との戦いを経てどのように関係性を変化させていくのか、とても面白く描かれていると思います。『ルパパト』の本筋というべき圭一郎と魁利の関係とは違って、圭一郎とラッキーのコンビではコミカルなお芝居もできましたし、ルパパトチームとキュウレンジャーチームが一緒に作品を作り上げていく感覚があって、満足しています。

――Vシネクスト『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』(2018年6月劇場公開)からおよそ1年ぶりにラッキーを演じられた岐洲さんですが、ひさびさのラッキーは以前とどのような変化があったでしょうか。

岐洲:『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』はテレビシリーズ最終回の"4年後"という設定なので、ラッキーをはじめキュウレンジャーのみんなもそれぞれ成長した姿を見せていたんです。今回の作品もそれと同じ時系列だと思っていたら、「最終回から1年ちょっと」だと聞いて、ちょっと戸惑いました。改めて台本を読むと、確かにスティンガー(サソリオレンジ/演:岸洋佑)が司令官になってない!と気づいて、時系列をしっかりと意識しました。なので、それほど大人っぽくなりすぎず、ふだんどおりのラッキーでいるように心がけました。

――徹底的に真面目な圭一郎と、どんな苦境に立っても明るくふるまい幸運を呼び込むラッキーとのかけあいはいかがでしたか?

結木:ずっと圭一郎がラッキーに対して、怒ってるんだよね(笑)。

岐洲:圭一郎に怒られても、ぜんぜん臆することのないのがラッキーですから、彼に言われた言葉を自分なりに受け止めて、しっかりと飲み込んでいるという。

結木:ラッキーは人の話を聞いてないわけじゃないんだよね。

岐洲:そうなんです。ぶつかりあう相手ともいつかわかりあえると信じて、ちゃんと相手の話を聞いているんです。

――突然現れたラッキーを怪しんで、圭一郎たち国際警察が取り調べを行うという、刑事ドラマのようなシーンもありました。

結木:住んでいる世界が違うものだから、圭一郎はラッキーの説明がまったく理解できず、頭に来て怒りまくっていました。

岐洲:僕自身、ラッキーと圭一郎じゃあ話が通じないよな、って思いながらセリフを言ってましたね。あの空気感は面白かった。これだとラッキーは絶対怪しまれるなって思います(笑)。

伊藤:魁利たちは、キュウレンジャーの怪盗BN団(テンビンゴールド/バランスとナーガ)と組んで行動するんです。

岐洲:映像を観ましたけれどルパパトチームはみんな普通の人間なので、ほぼ宇宙人で構成されているキュウレンジャーとのテンションがまったく"合わない"んですよね。キュウレンジャーチームがよく話していたことなんですけれど、ルパパトは人間の芝居なんだけど、こっちはキュウレンジャー独特の芝居だから、みんなの前でやるのが恥ずかしいって。僕はぜんぜん恥ずかしくなかったけど(笑)。