メルセデス・ベンツ 300SL ガルウィングの乗り方

完璧な保存状態の1台はバーンファインドを凌ぎ、多くの人にとっては美しいレストアを上回る。この300SLは新車同然のものを求める人には向かない。もしも、オリジナルの塗色で、ファクトリー仕様のラッジ製ホイールとエンジンが揃い、ヒストリーもすべて明らかなガルウィングを探している人がいたら、まさにぴったりだ。落札価格は187万5000ドル。これほどよい状態の300SLは、もう何年もオークションに登場していない。

このガルウィングを新車で販売したのは、ニューヨークの輸入業者マックス・ホフマンだ。黒のペイントの大半はオリジナルのままで、インテリアの赤のレザーやアイボリーのステアリングも同様。ホイールには車が製造された1955年5月とマッチするナンバーが刻印されている。その上、二人目のオーナーが1967年からずっと所有してきた。

ここ10年間に300SLについた値は様々だが、下がるより上がる傾向にあり、それは今後も続く見込みだ。また、税金や関税を差し引けば、世界中で同等の価格帯で取引されている。

クーペでもロードスターでも、購入資金のある人が重視すべきなのは、300SLで何をしたいのかだ。完璧にレストアされた300SLがあれば、コンクールに招待されるかもしれないが、使用感が少しでも表れたら減点されるので走行を控える必要がある。一方、この車のように非常によい状態で保存された300SLなら、コンクールの招待状が届くだけでなく、会場まで乗っていくこともできる。

好きなだけ使っても、保存状態のよい車に贈られる賞を狙うことが可能だ。こちらのほうがコストパフォーマンスでも上ではないだろうか。