NTTデータ先端技術は4月1日、OSS統合運用管理ソフトウエア「Hinemos(ヒネモス)」の新バージョンとして「Hinemos Ver.6.2」を提供開始した。今後、Hinemosアライアンス企業や取り扱い企業と連携を進め、2020年度までに500本の販売を目指す。

  • Hinemos Ver.6.2の概要

    Hinemos Ver.6.2の概要

新バージョンでは、従来からの収集・蓄積、可視化・分析、自動化による運用アナリティクスの強化を強化し、システム運用分野におけるデジタルトランスフォーメーションを実現するという。

具体的には「構成情報の収集・管理の強化」「オペレーションサポート機能の強化」「ジョブ機能の同時実行制御キューの追加」「バージョンアップツールの改善」を挙げている。

構成情報の収集・管理の強化では、管理対象OS上のパッケージ・プログラム情報を自動的に収集し、OS上の構成の最新状態や変更履歴を管理する機能を追加。

オペレーションサポート機能の強化については他システム連動において、これまでの監視やジョブの異常を契機に自動連動するだけではなく、発生したイベントに対して、ユーザーが判断した後に連携するオペレーションをサポートする機能を強化した。

ジョブ機能の同時実行制御キューの追加に関しては、単一ジョブだけでなく複数のジョブやジョブネットから指定できる同時実行制御キューにより、これまでの管理対象ノード単位のジョブの同時実行数制御だけでなく、複数のジョブやジョブネットをまたがった同時実行数制御を可能としている。

バージョンアップツールの改善では、これまで旧バージョンのHinemosの監視・ジョブ等の設定を最新版の設定に変換するためには、1バージョンごとの変換が必要だったが、最新版からは旧バージョンの定義を最新版の定義に一括で変換することができるという。

これらにより、システム構成や業務変更に臨機応変に対応できるイベントドリブン型の運用を実現できるとしている。

なお、今回提供開始したのはオープンソースのライセンスであるGNU General Public License(GPL)でGitHubに公開する無償公開版であり、有償のサブスクリプション版は5月下旬から順次提供する予定だ。

サブスクリプション版では、エンタープライズシステムの運用管理に同製品を利用する際、ソフトウエア、アップデート、トレーニング、サポートをまとめて利用することが可能となる。