NSDとレノボ・エンタープライズ・ソリューションズは4月1日、デジタル・トランスフォーメーション(DX)関連事業の拡大に向け、データマネジメント、IoT、AI向けプラットフォームビジネスを共同で展開する戦略的な協業を開始すると発表した。今後、両社はレノボ・エンタープライズ・ソリューションズのシステム「ThinkSystemファミリ」「ThinkAgileファミリ」をベースに、NSDが得意とするコンサルティング、システム構築、システム運用などのサービスを組み合わせ、DXを支えるソリューションを提供する。

昨今、事業基盤強化のためにICTを活用するデジタル・トランスフォーメーション関連テクノロジーの活用が大きな広がりを見せており、特にデータマネジメント、IoT、AI関連のソリューションに関するニーズが高まっているという。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは、データ・マネジメント領域において、2018年に米NetAppとのグローバルアライアンスを締結し、同社のストレージOS「ONTAP」を搭載するユニファイド・ストレージ「ThinkSystem DMシリーズ」を発表した。

また、AI領域で機械学習基盤の構築、ジョブ管理、クラスタ管理を一括して実行できる統合管理ソフトウェア「Lenovo Intelligent Computing Orchestration」を2017年に発表したことに加え、2019年2月にバルセロナで開催されたモバイル・ワールド・コングレスにおいてIoT基盤を構成するエッジコンピューティング・サーバ「ThinkSystem SE350」を参考出品し、IoT領域での製品ポートフォリオの拡充を進めるなど、顧客ニーズに沿った製品ラインの拡充を図っている。

一方、NSDは2019年4月1日にデータビジョン事業部を新設し、データマネジメント領域においてソリューション提供に実績があるシンプロビジョンとの連携を通じて、データマネジメント領域における「要件定義」「検証」「システム設計」「構築」「プロジェクトマネジメント」からなる一連のプロフェッショナルサービスを提供する。

さらに運用フェーズにおいては「システム監視サービス」「統合ヘルプデスクサービス」などを提供し、システムの構築、増設、運用の各フェーズおいて一貫性のあるサービスのラインアップを揃えているほか、4月1日に設立したNSD先端技術研究所のAI、IoTソリューションと連携し、将来的にはデータマネジメントからデータアナリティクスまで、データライフサイクルのフルスタックソリューションを提供するという。

両社は、それぞれのハードウエアとサービスを組み合わせ、多様な顧客ニーズに応え、協業の第1弾として「Lenovo ThinkSystem DMシリーズ」を活用したデータマネジメント・ソリューションの提供を開始し、今後はIoT、AIソリューションのポートフォリオを拡大していく。