カオナビの研究機関「カオナビHRテクノロジー総研」はこのほど、「メンバーを理解する」ことの効果についてのアンケート調査の結果を発表した。調査期間は2018年12月17日、調査対象は全国の20歳~69歳の男女で、有効回答は600人。

  • 上司からの理解が仕事のパフォーマンスに良い影響があるか

    上司からの理解が仕事のパフォーマンスに良い影響があるか

「上司からの理解(強みや弱みといった個性・事情)が仕事のパフォーマンスに良い影響があるか」という質問に対して、約60%の回答者がその影響を認めている。その中でも、20代は80%に上る回答者がその影響を認めており、「自分を理解してほしい」という気持ちを持ちやすい傾向にあると、同総研は分析している。

  • 上司からの理解有無別にみた職場に満足している人の割合

    上司からの理解有無別にみた職場に満足している人の割合

「上司からの理解」と「現在の職場への満足度」の回答結果を組み合わせると、上司の理解の有無により、職場への満足度に非常に大きな差が見られた。「上司から理解されている」と回答した従業員の68%が職場に満足しており、「理解されていない」従業員はわずか11.5%しか「職場に満足している」と回答していなかった。「上司から理解されている」ということは、成果だけでなく従業員満足の観点からも重要であると同総研は見ている。

  • 上司があなたの個性等を理解しているか

    上司があなたの個性等を理解しているか

「上司に個性(強み、弱み)や事情を理解してもらえているかどうか」について聞くと、約60%の回答者が、「上司が十分に理解していない」(「どちらでもない」を含む)と考えていることがわかった。

  • 上司にぜひ理解してほしいこと

    上司にぜひ理解してほしいこと

上司から理解されたい項目を3つまで聞いたところ、「これまでの業務」(46.1%)、「業務への希望・不満」(38.7%)、「性格」(35.9%)がトップ3となった。一方で、「会社への希望・不満」は25%に留まっており、業務を超えた事業戦略、ビジョンなどに対して意見したいという気持ちはあまり強くないことがうかがえる。また、プライベートや健康状態等への理解は20%以下に留まっており、公私ともにわかってもらいたい、という社員は少数派であることがわかった。

年代別に見ると、20代と30代においては、「性格」が首位となり、また年代が上がるほど「これまでの業務」を理解されたいという思いが強くなる傾向にあった。