日本オラクルは28日、独立行政法人統計センターが運用管理を行う政府統計の「政府統計の総合窓口(e-Stat)」におけるLinked Open Data(LOD)形式での公開に同社クラウドやグラフデータベースが寄与していることを発表した。

e-Statの統計LODページにはブラウザ上でサンプルやRDF検索言語SPARQL queryを使ってデータへのアクセスを試せるインタフェースも用意されているが、Web標準のフォーマットを使うことでオープンにアクセスしやすい環境を提供できるようになる。

1月から本格稼働を開始している統計LODでは、国勢調査、経済センサス、家計調査、社会・人口統計体系など9つの調査データを提供。RDF(Resource Description Framework)を用いたオープンデータの高度化を進めている。2018年には「Oracle Exalogic」を導入し、処理性能を向上させており、2019年からはRDFデータやSPARQL queryに対応する「Oracle Spatial and Graph」など複数の機能を加え、統計LODを新たな環境で公開している。

独立行政法人統計センター 統計情報システム部情報システム企画課 課長代理 システム戦略担当の西村正貴氏は、「統計センターは、政府、地方自治体、国民が公的統計を活用して適切な政策決定や意思決定などができるような情報サービスを開発・提供しています。特に、公共情報のオープンデータ化を先導する活動を推進するとともに、統計データ活用を支援していきたいと考えています。このたび、オラクルのクラウド・テクノロジーを活用し、世界でもトップレベルの統計LODの提供を新環境で開始したことで、統計LODの活用等がさらに広がっていくことを期待しています。」と統計データのオープン化が多くのシーンでの意思決定に貢献できることを述べている。