東芝情報システムと有明工業高等専門学校(有明高専)は、アナログ電子回路の授業における学習を効率的に行えるようにすることを目的とした授業向けテキスト(スタートブック)を共同開発したことを発表した。また、併せて、2019年4月より「analogram トレーニングキット」として販売を開始することも明らかにした。

analogram トレーニングキットは、東芝情報システムが開発したIC「analogram」を利用したアナログ回路学習のトレーニングキット。analogramは、ユーザーがパソコン上の専用ツールで設計した回路情報を専用ボードで書き込み、何度でも所望のアナログ回路をIC上に構成することができるプログラマブルデバイスで、従来の回路設計の後にブレッドボードや基板への部品実装を行い、回路の特性を計測する、という際の部品準備や実装、回路組み換えといった手間を省くことを可能とする。

  • analogram トレーニングキット

    analogram トレーニングキットの導入前後での授業イメージの違い

同キットに添付されるスタートブックは、有明高専 創造工学科の石川洋平 准教授、ならびに清水暁生 准教授と授業で使いやすいテキストとして共同開発されたもので、「授業に組み入れやすい90分×15週の章構成」、「回路だけでなく実デバイスを意識した内容」、「わかりやすい解説と、豊富な図」、「授業で使える課題レポート付」といった特長がある。

「analogram トレーニングキット」 専用 IC とテキストによる回路設計トレーニング - 東芝情報システム

なお、同キットで提供される内容物は以下のとおりとなっている。

  • analogram(デバイス本体、製品仕様書)
  • analogram ユーザーズガイド(ソフトウェア、ハードウェア)
  • 回路書き込み/評価ボード
  • 専用ソフトウェア(プログラミングツール)
  • 専用テキスト(回路事例集)
  • スタートブック(授業向けテキスト)
  • analogramトレーニングキット

    「analogramトレーニングキット」の内容物