AKB48山田菜々美「何もかも中途半端だった私がチーム8のためなら本気になれる」

「会いに行けるアイドル」として活動してきたAKB48から、「会いに行くアイドル」をコンセプトに誕生したAKB48チーム8がこの春ついに結成5周年を迎える。この5年、チーム8はどう変わってきたのか。兵庫県代表としてチームを盛り上げてきた山田菜々美に「走り続けた5年間」を振り返ってもらった。
──ついにチーム8も5周年!

山田 私が加入したのが高校入学直前。それがもう20歳……。いろんなことが起こりすぎて、早かったんか、長かったんか、もう……分からん!! っていう状態です(笑)。今、何が起こったか、頭の中をガーッと検索してみても、事件が多すぎて一口に語りきれない(笑)。

──そこを何とか! まずは今までの歴史の中で、大きな出来事を挙げていただきましょう。

山田 そうですね……一番は、チーム8合宿でしょうか。結成間もないときの14年の夏合宿で、何のためにパフォーマンスをするのか? を問われて、先生方にメッチャ叱られてみんなで泣いて(笑)。これからチーム8として活動していくための姿勢を真剣にみんなで考える機会を頂いたのは、すごく大きな経験でした。

──ライブではなく、合宿が真っ先に上がるのがチーム8らしい。

山田 ですよね(笑)。それに、このときに初めて互いのパフォーマンスをシッカリと目の当たりにしたことで、ライバル意識というものも芽生えました。元々仲良しこよしのチームなのですが、競い合うことで生まれる絆ってあるなぁって。15年、17年と計3回合宿をしたのですが、その度に殻を破らせてもらう、チーム8にとって欠かせない出来事です。

──イベントでは何かありますか?

山田 全国で行われる「会いに行く」活動の全て。行く先々で応援してくださるファンを間近に感じられるのは、本当に貴重な機会。ただ、最初の頃はアイドル自体に興味がないような方々の前でライブをすることもよくあり、その度に「この子ら、なんなん?」という冷たい視線を受け、「世間、メッチャ厳しい!!」と実感する日々(苦笑)。ただこのとき、どうやったら自分たちを見てもらえるんだろう? とメンバー同士で真剣に考えて話し合って、スタッフさんに相談してチラシ配りや声かけをしたりと、とにかくチーム8を知ってもらうために地道な活動を始めたんです。この経験をしたからこそ、集まるファンの方のありがたみを知れて。辛い思い出もありますけど、ファンの方への感謝を忘れたらダメだ! という意識を持てたことはスゴく大きいです。

──その地道な活動が実を結んだからこそ、今の活躍があると思います。

山田 そうならうれしいです。最近の大きな出来事だと、去年の全員(AKB48との)兼任スタート。ここから1人ひとりが、「もっと前へ! 上へ!!」という気持ちを発揮し始めたんです。元々みんな「前に!」という気持ちはあったのですけど、それぞれのチーム活動を通じてスキルがバン! と上がり自信を深めたからか、より気持ちを前に出してきたように感じます。

──その勢いが示すように、個々での活躍が非常に増えてきましたね。

山田 (岡部)麟ちゃんはチームAキャプテン、ゆいゆい(小栗有以)が『Teacher Teacher』のセンターに選ばれて、最近では続々とメンバーがシングルに選抜されていてスゴイ!! 選抜以外でも横山結衣ちゃんが『ミュージックステーション』(テレビ朝日)でセンターを務め、谷川聖ちゃんが『ベストヒット歌謡祭』(日本テレビ系)のダンスメンバーに選ばれ、「歌唱力No.1決定戦」では4人も決勝に進みました。ひぃちゃん(本田仁美)は今やIZ*ONEさんですし。こうして、1つひとつの出来事に、8メンバーが選ばれて活躍する姿を見るのが嬉しい。昔は誰か1人が何かお仕事をもらうたびに、みんなで「おめでとう!!」と喜んでいたのが、今はその喜びが毎日のように続いているんですよ。

──それはスゴイ! その喜びの一つの到達点が今年の『47の素敵な街へ』リクアワ1位だと思います。

山田 初ランクインは2015年の11位……。そこから5年、やっとたどり着きました!

──あと一歩、が続きましたからね。

山田 この緊張感を毎年味あわせていただいたからこそ、1位の嬉しさを噛みしめられたと思っています。今年以前に1位を取っていたら、ここまでの喜びは味わえなかったはず。悔しい想いにも感謝(笑)。

──山田さんはこの5年間、どんな変化がありました?

山田 全てがガラッと変わりました、考え方は特に。最初の頃は、私の大好きな前田敦子さんのようなキラキラした理想のアイドル像をそのまま突き進もう! と思っていたんですよ。握手会も「来てくれたんだぁ~♪」みたいなザ・アイドルみたいなことを言って、上目遣いで両手掴んでブランブランさせよう! とか考えていて。それがしばらくして、それだけでは埋もれるという現実にぶち当たってしまって(苦笑)。しかも『AKB48のあんた、誰?』(NOTTV)への出演したときに、関西人やからと笑いを求められて。あ、私ってキラキラした方じゃないんや……と、その時に気が付いて。まぁ確かに、自分でもちょっとムリしてキラキラをやっていた部分があったので、この流れを受け入れて良かったと思っています(苦笑)。

──今では、笑いも喋りもイケて、しかも主演映画『黒看』で見せた演技力の高さなど、多彩さが1つの魅力になりましたからね。

山田 いやいやいや、そんな……うれしい限りです(照笑)。

──謙虚さは変わらない(笑)。山田さんをはじめ、個々の活動が忙しくなってきた今、チーム8が集まる機会は以前より減少しました。

山田 そうですね。チーム8は毎年のようにメンバーが新たな夢を見つけて巣立って行きます。なので、毎回コンサートのたびに「このメンバーで集まるのはこれで最後かも……」と思いますし、『47の素敵な街へ』の県名を言う所も、この呼び方はこれで聞き納めになるかも……と、全員が思っていて。時間が経つほど、今という時間を大切にしなくちゃと思うばかりです。

──最後に。5周年という節目を迎え6年目へ向かうチーム8は、どんなチームでありたいですか?

山田 “チーム8と言えば?”と聞かれたとき、ワッといろんなメンバーの名前が出るような、そんなチームを目指したい。今ならチーム8=(岡部)麟ちゃん、ゆいゆい、成ちゃん(倉野尾成美)の名前がパッと出ると思うんです。ただ8はこの3人に負けないぐらい、ものすごく魅力と個性を持ったメンバーばかりなので、見つからないのはやっぱもったいない。もっと多くの方に見つけていただけるような存在になりたいです。5周年コンサートはモチロン、「会いに行く」イベントも復活させて、これからもより全国に8を届けていきたい。私としてはこれからもチーム8のために自分を磨き続けたい。8のために活動することが私にとっての幸せなんです。

──8愛がスゴイ!

山田 (噛みしめるように)ハイッ!! 8のことホンマに好きなんです。何もかも中途半端だった私が、8のためなら本気になれますから。

(『月刊エンタメ』2019年4月号掲載)

やまだ・ななみ
1999年2月9日生まれ。兵庫県出身。AKB48チーム8、チームK兼任。ニックネームは「山田」。