BS日テレにて2018年10月より放送されていた、ドラマ『妖怪!百鬼夜高等学校』が、2月27日より東京・新宿FACE、京都・京都劇場にて上演される。劇団EXILEの小野塚勇人、現在ヒット中の『映画 刀剣乱舞』に出演する北村諒など、今注目の俳優陣が集結した同作は、妖怪たちが通う「百鬼夜高等学校」で妖怪たちの青春が繰り広げられる。

今回は、主演の小野塚と、ドラマ版に友情出演し、舞台の京都公演にもゲスト出演する八木将康にインタビュー。劇団EXILEとして気心の知れた2人に、舞台への意気込みや裏話を聞いていく。

  • 小野塚勇人、八木将康

    左から八木将康、小野塚勇人 撮影:泉山美代子

■普段と違うメイクで妖怪に扮する

ーードラマ『妖怪!百鬼夜高等学校』で、小野塚さんは天狗役、八木さんは鎌鼬(かまいたち)役を演じられていました。小野塚さんはめちゃくちゃ鼻が長くなっていたり、ほかの方もかなり外見がしっかり妖怪になっていたりしましたが、特殊メイクは大変でしたか?

小野塚:2時間くらいかかりました。カラコンも入れて、普段の自分じゃないメイクだったので、そういうのも含めて新鮮でした。

八木:みんな、メイク取ったら「誰?」って思うくらい変わるんですよ。僕は10分くらいしかかからなくてあんまり変わらないので、妖怪になった気持ちになれてないのかもしれない……。

小野塚:知らねぇ(笑)。今さらそんなこと言われても。

八木:あ、でも僕もカラコンは入れて、キツかったです。普段もコンタクトしてるんですけど、カラコンは初めてで、乾き方が全然違うから大変でした。

小野塚:俺は普段裸眼だからコンタクトを入れるの自体怖くて、メイクさんにやってもらってました。

八木:マジで!? 人に入れてもらうほうが怖いでしょ!

小野塚:自分だと躊躇しちゃうから。

八木:そういうのって、眼科の方がやったらめっちゃうまいのかな。

小野塚:でも、いちいち現場に眼科の方呼べないじゃないですか。

八木:そっか……いや、「眼科の方」ってなんだよ。医者だよ。

小野塚:自分で言ったんでしょ。

ーー見た目はみんな妖怪なのに、内容自体は学園ギャグ的な要素が強くて、その2つが実写で両立しているのがおもしろかったです。

小野塚:「妖怪も変わらないんだよ」っていうことかもしれないですね。恋愛してバカして青春を謳歌してる。そこに妖怪ならではの家庭の事情だったり悩みがあったりするのが、面白くて笑えるのかなと思います。

ーー最終回の終わり方はちょっとびっくりしました。いい話になるのかと思いきや……。

小野塚:担任役の豊本さん(東京03)が「よーし、お前ら、人食うぞー!」って言って終わる(笑)。でも、あれでいいんですよ。感動ものにならないところで引いてるのが『百鬼夜高校』のいいところです。

ーー同世代のキャストが多かったと思いますが、現場の雰囲気はどうでしたか?

八木:僕はドラマ版ではあんまり他の人たちと絡みがなかったので、舞台で少しでも絡めたらなって思ってます。

小野塚:でも、ゲスト出演といいつつ準レギュラーくらい出てましたよね? かまいたち達、2週間に1回くらい出てる気がした。

八木:そうかな? だいたいかまいたち達でかたまってたから、ほかの人たちと一緒になる機会は少なかったよ。基本的にかまいたち達の3人でセリフの練習してたし。結構長いセリフがあったから「ここ、どういう感じでいきます?」ってかまいたち達で話してました。

小野塚:うるさいな、「かまいたち達」。「かまいたち」でいいよ。

八木:3人のことを言いたいから! かまいたち達3人はなかなかチームワークもよかったです。でも、ずっと練習してたし撮影期間も短かったから、プライベートな話はあんまりできなかったですね。舞台でまた一緒だから、もうちょっとかまいたち達で仲良くなれたら。

小野塚:もう「かまいたち達」って言いたいだけでしょ。天狗達は……

八木:いや、一人じゃん。

小野塚:(笑)。僕も控え室では掛け合いの練習をずっとしてたし、本番でもお互いに「こういうふうにやったらどんな反応するかな」っていうのを楽しみながらやってましたね。間でちょっとふざけてみたら、誰がどうやって拾ってくれるんだろう、って。本番なのに、笑いを堪えるのに必死だった場面もありました。「たたいてかぶってジャンケンポン」の河童パージョン、じゃんけんで負けたらバケツの水を頭からかけられる「河童じゃんけん」っていうゲームをやるシーンがあったんですよ。教室でやるから床にブルーシートが敷いてあるんですけど、バシャーン! って水をかけた後、服の端から水が垂れる音が「ポタポタポタポタポタポタポタ……」ってずーっと聞こえてて。無音の、研ぎ澄まされた空間でそれが聞こえるわけじゃないですか。シュール過ぎてこらえきれなかった。

八木:それはやばいね。

小野塚:ツボに入って、普通に笑ってるところが使われてました。