東武鉄道は12日、東上線50090型のラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」のお披露目会を実施した。同日から東上線に導入され、3月16日のダイヤ改正後、新種別「川越特急」としても運行される。

  • 東武東上線50090型のラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」がお披露目された(写真:マイナビニュース)

    東武東上線50090型のラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」がお披露目された

「池袋・川越アートトレイン」は東上線を代表する観光地でもある川越のPR施策として導入される。50090型1編成(50092編成)を使用し、若手画家の古家野雄紀氏が川越をテーマに日本画を描き下ろし、これをもとに10両編成の車両一面にラッピングが施された。

車両ごとにデザインが異なり、10号車(池袋方先頭車)は「新河岸川と桜並木」、9号車は「大正浪漫夢踊りの鯉のぼり」、8号車は「時の鐘と川越城本丸御殿」、7号車は「菓子屋横丁」、6号車は「川越氷川神社」、5号車は「花火と風鈴」、4号車は「川越まつり」、3号車は「喜多院」、2号車は「あい鯛みくじ」、1号車(寄居方先頭車)は「中福の神楽」がテーマに。日本画であることを感じさせないグラフィカルかつコミカルな作風で、川越の四季や魅力ある風景が彩り鮮やかに描かれている。

古家野氏はラッピング車両の外装となった作品に関して、「四季折々の川越の自然と人が織りなす情景を通じて、生命感の連続を群像図と合わせて表現しました。池袋・川越をつなぐ象徴として、多くの人に作品を楽しんでいただければ幸いです」とコメントしている。「池袋・川越アートトレイン」は東上線池袋~小川町間で当面運行されるとのこと。

  • お披露目会では「池袋・川越アートトレイン」の外装となった作品を制作した古家野雄紀氏も登壇

  • 「池袋・川越アートトレイン」は東上線の新種別「川越特急」としても運行される予定。一部列車にコンシェルジュも乗車する

  • 「川越特急」での運行時、50090型の車内はクロスシートに(車端部の座席は除く)

東上線は3月16日にダイヤ改正を実施し、これに合わせて特急料金不要の新種別「川越特急」を設定。「池袋・川越アートトレイン」も「川越特急」に使用される予定となっている。50090型をクロスシートで運行し、池袋~川越間を最速26分で結ぶ。車内の自動放送で川越観光に関する案内を実施するほか、一部列車ではコンシェルジュも乗車する。

「川越特急」は土休日に下り2本・上り4本、平日に下り2本・上り3本を運行。下りは土休日・平日ともに池袋駅10時0分発・11時0分発(2本とも小川町行)。上りは土休日が森林公園駅16時0分発・16時30分発・17時0分発・17時30分発(4本とも池袋行)、平日が森林公園駅16時30分発・17時30分発・18時30分発(3本とも池袋行)。池袋~川越間の途中停車駅は朝霞台駅のみ。川越駅から先は川越市駅、坂戸駅、東松山~小川町間各駅に停車する。

  • ラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」の外観