プリンターおすすめ5選! 家電専門ライターの選び方と価格別17選も合わせて紹介

【この記事のエキスパート】

家電製品・家電流通ライター:近藤克己(プラスワン・クリエイティブ)

家電製品・家電流通ライター:近藤克己(プラスワン・クリエイティブ)

家電業界専門誌の編集長を経て独立、家電製品専門のフリーペーパー「カデンプラス」を発行しながら、フリーランスのライターとしても活動中。日々、家電製品と格闘している。

家電量販店業界にも精通し、家電流通のウラのウラまで知り尽くしている。趣味はフォークギーター、アニメ、登山、ゴルフ。


家庭用プリンターを買うのは難しいもの。「たくさんの機能がついていて便利なはず!」と高い機種を買ったら、意外に使わない機能ばかりで払った金額の元をとれず損だと感じたり、「安いので充分!」と思って買ったら、インクの消費が激しく、逆にランニングコストが高くついてがっかりしてしまったり……。そんな後悔をしないために、家電製品・家電流通ライター近藤克己さんに、家庭用プリンターの選び方とおすすめ商品を伺いました。あわせて、プリンター選びに必要な基礎知識もまとめています。

1万円未満から3万円以上の機種まで、価格帯別におすすめのプリンターをまとめました。失敗しない商品選びに役立つプリンターの基礎知識も必見です!

家庭用プリンターの基礎知識

比較的リーズナブルなインクジェットプリンター

家庭用プリンターとして最も一般的なのが、インクジェットプリンター。小さなノズルからインクを出し印刷していく仕組みで、複数の色それぞれのカートリッジを使用する機種から、全ての色が一体になったトナー型まで種類は豊富です。

インクジェットプリンターのメリット

メリットにあげられるのは以下の5つ。

●インクが手に入りやすい
●本体がコンパクトなことが多い
●価格が安い
●色の再現度が高い
●消費電力が低い

インクジェットプリンターのデメリット

逆にデメリットは以下の4つ。

●音がうるさい
●印刷時間がかかる
●カートリッジが高い
●普通紙でカラー印刷すると色がにじむ

カートリッジやトナーのサイズが小さいということは、頻繁に交換する必要があるということ。よくプリンターを使う方には、少々コスパに難ありとも言えるので、「たまにしか使わない」「写真を印刷することが多い」といった方におすすめです。

音が静かで快適なレーザープリンター

業務用として使われることが多いものの、最近では家庭用プリンターとしても販売されるようになってきているのが、レーザープリンター。感光体に印刷内容を画像として書き、それに対してレーザー光線で色を付着させる仕組みです。

レーザープリンターのメリット

メリットは以下の5つ。

●音が静か
●印刷速度が速い
●モノクロ印刷の場合、1枚あたりのコストが安い
●普通紙でカラー印刷しても色がにじまない
●印刷の耐久性が高い

レーザープリンターのデメリット

逆にデメリットは以下の5つ。

●価格が高い
●本体のサイズが大きい
●色の再現度が低い
●発売されている機種が少ない(選択肢が少ない)
●インクが手に入りにくい

レーザープリンターはインクジェットプリンターに比べると、1枚あたりのコストが断然安くなるので、「自宅で大量にプリントすることが多い」という方におすすめ。ただし色の再現度が低いため、文書のようなモノクロならともかく、写真や画像の印刷には向きません。機種のバリエーションも少ないので、選択肢も少なくなるでしょう。

【エキスパートのコメント】

自動両面印刷や自動電源ON/OFFでコストダウン

メリットではないかもしれませんが、最近発売されているインクジェットプリンターの多くが、自動両面印刷や自動電源ON/OFFなどの機能を搭載しています。ランニングコストも、大容量インクの登場などにより、かなり低く抑えられていますので、ご家庭で使われるのであれば、私はレーザープリンターよりもインクジェットプリンターをおすすめしたいと思います。

多彩な機能が魅力的!

昨今のプリンターはさまざまな機能を搭載している機種が多くなっています。たとえば、コピーやスキャン機能。これらによって、自宅で免許証や通帳のデータを用意することが可能になり、わざわざコンビニに行く手間をかけずとも書類を送付できます。Wi-Fiダイレクト対応機種ならば、パソコンを使用せずとも携帯(スマホ)から直接プリントすることも可能です。

ほかにも、思い出として保存しておきたいCDやDVDにラベル印刷ができる機種、FAXがついている機種もあります。機能面にも目を向けることで、より自分に合った商品選びをすることができるでしょう。これら、機種ごとのさまざまな機能がついているのが複合機タイプ。そのほかには以下の種類もあります。

単機能プリンター

「たくさんの機能はいらない」「プリントさえできればいい」という方は単機能プリンターを選びましょう。ただし、写真印刷をすることができるものもありますが、多くはモノクロ印刷に特化したタイプです。「どんなものを印刷できるのか」は必ず確認しておきましょう。

フォトプリンター

「画像を印刷することが多い」「家族写真をプリントしたい」という方はフォトプリンターがおすすめ。写真のみ印刷することができるもので、本体サイズも小さく、価格も安いのでコスパは抜群です。ただし、中にはA4不可やハガキサイズオンリーといった機種もありますので、念のため印刷用紙のサイズを確認しておきましょう。

インクの種類によってさまざまな特徴が!

注目されにくいかもしれませんが、印刷物を見た時に意外とショックを受けることになりかねないのがインクの種類。使用するインクによって注意すべき点が異なります。タイプごとにみていきましょう。

染料インクのメリット

メリットは以下の4つ。

●発色がいい
●光沢紙との相性がいい
●グラデーションがキレイ
●価格が安い

染料インクのデメリット

逆に以下の4つがデメリット。

●水やにじみに弱い
●インクが乾くまで時間がかかる
●使用量によっては紙がたわむ
●時間がたつと色褪せる

顔料インク

インクの粒子が溶液中に溶けずに浮いているものです。インクは紙の表面に付着するので染み込みません。

顔料インクのメリット

メリットは以下の4つ。

●色の表現力が高い
●にじみにくい
●早く乾く
●退色が遅い

顔料インクのデメリット

逆にデメリットは以下の2つ。

●こすれに弱い
●紙によってはインクがはがれることがある

ハイブリッドインク

染料インクと顔料インクの2つを使用するのが、ハイブリッドインクです。プリンターによっては、文字の部分と画像の部分とを自動で使い分けてくれる機種もあります。それぞれの特長を生かしたバランスのよい印刷ができるので、写真のクオリティにこだわりたい方、レシピなど画像と文字を同時に印刷したい方におすすめです。

カートリッジの種類とランニングコストを紹介

ランニングコストは印刷する内容と使用するカートリッジの種類によって大きく変わってきます。ここでは3種のカートリッジをご紹介しましょう。

一体型

全色一つのカートリッジに入っているのが、一体型。本体サイズの小さなプリンターはほとんどがこのタイプでしょう。ただし1色でも切れると印刷することができず、ほかの色が残っていても取り換える必要があります。

分割型

多くのインクジェットプリンターで採用されているのが分割型。各色ごとにカートリッジがあり、1色が切れた際にはその色のみの交換で済みます。一体型に比べ大きくランニングコストを節約できるでしょう。

トナー

カラーレーザーやモノクロレーザーなど、レーザープリンターで採用されているのがトナータイプ。トナーは1本で1万円ほどすることもあり、一見するとコスパが悪いようにも感じますが、その1本で2,000枚ほどプリントすることが可能ですので、交換頻度は3種類の中で最も少なくなります。

【エキスパートのコメント】

プリンターは学生のいる家庭で特に重宝

2020年から、公立の小学校ではプログラミングの授業が必須となります。現在でも多くの高校・大学では、資料がメールで送られてきたり、レポートなどの課題をパソコンで作成します。また、PTAもIT化が進んでいるなど、学生のいる家庭でプリンターは必需品となっていて、その使用量も膨大です。大きなお子さんがいる家庭はもちろん、これから就学を迎えるお子さんのいる家庭でも、そのことを見越し、コスパに優れ、耐久性の高いプリンターを選んでおいて損はないでしょう。

人気の3大メーカー

家庭用プリンターを販売しているメーカーは数多く存在しますが、その中でも3強ともいえるのがキヤノン、エプソン、ブラザーの3社。各メーカーのカンタンな特徴をご紹介しますので、商品選びの参考にしてみてください。

エプソン

エプソンで有名なのは、写真印刷のクオリティの高さが売りの「カラリオ」シリーズでしょう。もともとエプソンは写真プリントに定評がありましたが、最近では全て染料インクの6色対応タイプが増えたことで、より鮮明な画質でプリントできるようになりました。国内のインクジェットプリンターシェアは43.8%(※)で、業界1位に立っています。

カートリッジにも大きな変更を加え、大容量エコタンク(インクタンク)が使用できるものも増えてきました。2017年にはA3サイズに対応した機種が登場するなど、印刷技術だけでなく、プリンターそのものの機能性を高めてきているメーカーです。

キヤノン

「PIXUS(ピクサス)」シリーズが人気のキヤノンは、国内のインクジェットプリンターシェアも43.7%(※)を占める2番人気のメーカー。6色のハイブリッドインクを採用している機種が多く、写真、文書ともに、バランスのよい印刷をすることができます。

基本色でもあるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色は染料インク、これに顔料インクのライトグレー、ブラックの2色を加えることで、色の階調性を整えています。にじみがなくシャープな印象を与える印刷ができるので、特に文字印刷ではその真価を発揮してくれるでしょう。

ブラザー

国内のインクジェットプリンターシェア10.3%(※)で、3位になっているのが、世界40カ国に拠点を置くグローバル企業・ブラザー。特にインクジェットプリンター「PRIVIO(プリビオ)」シリーズは低コスト、高機能と人気が高く、主力商品となっています。

ブラザーでは6色インクには対応しておらず、4色インクのみでの印刷となります。他社と比べると若干見劣りするものの、コスパは抜群! ADF(自動原稿給紙装置)を搭載するモデルもあります。

※IDC Japan調べ、2017年 国内インクジェットプリンター/MFP市場実績 より

アンケートからプリンターの選び方を考察

「ほかの人たちはどんな家庭用プリンターを選んでいるんだろう」と考えたことはありませんか? ここからは、501名の方々に行ったアンケートをもとに、プリンターの選び方を考察してみましょう。

インクジェットとレーザープリンター、どっちが人気?

インクジェットプリンターとレーザープリンター、一見するとレーザープリンターのほうが新技術で優れているように感じますが、実際にはどちらがより選ばれているのでしょうか。

利用している家庭用プリンタはどのタイプですか

※回答数:家庭用プリンタを持っている358名
インクジェットプリンタ:92.5%
レーザープリンタ:7.3%
その他:0.3%

9割以上の家庭でインクジェットプリンターが選ばれています。レーザープリンターは、家庭用としてはまだあまり普及していないようですね。

レーザープリンターのほうが高い技術力のある一方、家庭でプリンターを使う用途は限られるため、主に業務用としても使われるレーザープリンターではオーバースペックである場合も。

家庭用でプリンターを購入するなら、スペックの高さよりも価格の安さ、気軽に購入できる物が良いという希望から、インクジェットプリンターが選ばれやすい傾向にあるといえます。

プリンターの活用例

どんなプリンターを選ぶべきかは、用途によって大きく変わってきます。皆さんは家庭でどのようにプリンターを使っているのでしょう。

プリンタを何に利用していますか【複数選択可】

※回答数:家庭用プリンタを持っている358名
コピー:67.6%
年賀状印刷・ハガキの印刷:66.2%
ウェブページの印刷:54.2%
Office文書・データ等の印刷:49.2%
スキャナー:36.9%
デジカメ・スマートフォンの写真画像印刷:34.6%
DVDやCDのラベル印刷:17.0%
その他:2.2%

意外にも1位になったのは、コピー機能。このことから複合機を選んでいる家庭が多いことがわかります。また、年賀状やハガキの印刷、ウェブページの印刷と続いているので、モノクロよりもカラーで印刷する機会が多そうですね。

家庭用プリンタの希望価格帯は?ー

最も気になるお値段については、「買い替える場合」と「新しく購入する場合」の2つで理想の価格帯を聞いてみました。

家庭用プリンタを買い換える場合、どの価格帯を検討しますか

※回答数:家庭用プリンタを持っている358名
1万円以上から2万円未満:42.2%
1万円未満:24.3%
2万円以上から3万円未満:23.2%
3万円以上:10.3%

買い替えの際は1万円以上、2万円未満で考える方が最も多いようです。やはりそれなりの機能を求めると、この価格帯になるのかもしれませんね。2万円から3万円という高価な商品を選ぶ家庭も、23%と比較的高い数値に。では、新しく購入する場合ではどうでしょうか。

家庭用プリンタを購入する場合、どの価格帯を検討しますか

※回答数:家庭用プリンタを持っていない40名
1万円以上から2万円未満:42.5%
3万円以上:22.5%
1万円未満:17.5%
2万円以上から3万円未満:17.5%

こちらも同じく1万円から2万円で考える家庭が多くなりました。一方で、買い替えの際と比べると、3万円以上の商品を考える家庭が増えていることもわかります。

プリンタ選びで重視される機能や特性ー

ではどんな機能や特性をもつプリンターが人気なのでしょうか。今回も「買い替える場合」と「新しく購入する場合」の2つでご回答いただいています。

家庭用プリンタを買い換える場合、価格以外で重視するポイントを全て選んでください【複数回答可】

※回答数:家庭用プリンタを持っている358名
ランニングコスト:64.8%
コピー機能:57.5%
Wi-Fi対応:43.9%
スキャナー機能:41.3%
印刷のスピード:41.3%
写真印刷のクオリティ:40.5%
FAX機能:12.6%
その他:3.1%

買い替える際、最重要視されるのはランニングコストでした。現状ではコスパが悪いと感じている家庭が多いのかもしれません。Wi-Fi機能を必要とする方が多いのも印象的です。新しく購入する場合ではどうでしょうか。

家庭用プリンタを購入する場合、価格以外で重視するポイントを全て選んでください【複数回答可】

※回答数:家庭用プリンタを持っていない40名
ランニングコスト:50.0%
コピー機能:42.5%
Wi-Fi対応:42.5%
写真印刷のクオリティ:42.5%
印刷のスピード:35.0%
スキャナー機能:32.5%
FAX機能:17.5%
その他:2.5%

上位3つの希望に変動はありませんが、先ほどより写真印刷のクオリティを求める方が増えています。

【エキスパートのコメント】

複合機プリンターならより便利!

今の時代、コンビニに行けばプリントできます。コピーもFAXも可能です。便利な時代になったものですね。しかし、特に子どもがいたりすると、やれ保険証のコピーが必要だ、資料をスキャンしてメールで送付、FAXを送受信しなければならないなど、複合機があれば便利なのにと思うシーンは比較的多いものです。それらの機能がついた複合機も安く買える時代になっていますので、単機能のプリンターではなく複合機を購入しておくことをおすすめします。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)