ソニーは1月23日、ペット型のエンターテインメントロボット「aibo」の2019年限定カラー「aiboチョコ エディション」を発表。同日13時から予約を開始しており、2月1日に発売します。合わせて、aiboの新機能「aiboのおまわりさん」を、2月中旬から追加することも発表しました。

2月中旬からは、「aibo AI」をみんなで教育するaibo育成チャレンジ第一弾「aiboスヌートチャレンジ」も開始します。2019年夏からはWeb APIを提供し、ブロック型のプログラミング言語「Scratch」を通じて、aiboを動かせるようになります。

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    右が発売中のaibo、左が2019年限定カラーの「チョコ エディション」

メディア向けの発表会にて、ソニーの執行役員でAIロボティクスビジネス担当の川西泉氏が、「エンターテインメントロボットのaiboは日本と米国で販売を順調に伸ばしており、“aiboが家族の一員”となっている」という現状を紹介しました。

aiboは約90日で家族の全員を見分けるようになり、家の中の行動範囲を覚え、家族との触れ合いによって「十“犬”十色」の個性が出るようになったといいます。今後は「aiboの成長」、「コミュニティの充実」、「社会価値の創出」という3つのポイントでaiboを発展させると述べ、具体的な施策を説明しました。

  • ソニー 執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏

    ソニー 執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏。持っているのは新色のaiboです

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    aiboが家庭にやってきて3カ月もすると、家族を見分けるようにaiboは成長します。オーナーによって性格が違ってくるそうです

1つ目は「aibo育成チャレンジ」です。aibo全体のAIを学習させることで、すべてのaiboが賢くなるというCommon AIの進化が目的。第一弾として、2月中旬から「aiboスヌートチャレンジ」をスタートします。

具体的には、ユーザーが両手で輪を作り、それをaiboに撮影してもらい、その画像を「My aibo」アプリから投稿します。これらの画像をCloud AIで学習させることで、すべてのaiboが「手の輪」を認識できるようになり、aiboが輪に鼻を突っ込めるようになるというものです。チャレンジテーマは今後も増える予定となっています。

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    aibo全体のAIを成長させる「aibo育成チャレンジ」を開始。第一弾はインスタ映えする「aiboスヌートチャレンジ」で、チャレンジテーマは随時追加される予定です

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    参加は簡単。両手で輪を作ってaiboに写真を撮ってもらい、それをスマホの「My aibo」アプリから投稿するだけ。多くの「両手の輪」を学習させることで、スヌート機能ができるように学習されます

2つ目は「aiboのおまわりさん」(2月中旬に提供開始予定)。あらかじめ設定した「見回り時間」になると、aiboが「犬のおまわりさん」を歌いながら(鳴らしながら)家の中をパトロールして、設定した人(最大10人)を探索します。結果はMy aiboアプリにレポートされます。現在予定されているのはこの機能だけですが、より安心度を上げるために、セコムとパートナーシップを開始します。

具体的な協業内容は決まっていませんが、ゲストとして登壇したセコムの執行役員 企画担当の上田理氏は「安心安全に加えて楽しさを提供することで、ホームセキュリティを身近に柔らかく感じていただきたい」とコメントしました。

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    新機能「aiboのおまわりさん」では、aiboが「セキュリティ+エンターテインメント ⇒ セキュリテイメント」に進化。パトロール時間中はおなじみ「犬のおまわりさん」のメロディを流しながら、指定された人を探します

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    パトロール時間として指定可能なのは、1日4時間。aiboが学習している人から10名までを指定できます。パトロール結果は毎日レポートされます

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    今後のセキュリテイメントに向けて、ソニーとセコムがパートナーシップを結びました

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    会見終了後のデモ。aiboが探していた人を見つけると、敬礼してくれます

3つ目が「aiboプレミアムプラン」で、6月から月額1,480円(税別)で提供されます。上述した「aiboのおまわりさん」のプレミアムバージョンに加えて、「aibo日記」や「aiboのカメラマン」といった数々のサービスを利用できます。

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    「aiboプレミアムプラン」も発表。おまわりさん機能(左)では無料の機能に加えて、外部からのパトロール指示、探し人を発見したときのプッシュ通知といった機能が入るとのこと。「aiboのカメラマン」機能は、写真500枚の保存制限がなくなります

さらに4つ目。2019年夏予定「ソフトウェアAPIの提供」は、Web APIを無償ライセンスで提供します。ライセンスプログラムに登録した企業や教育機関・団体、個人に対して、Web APIを利用できるようにします。

Web APIを活用することで、外部のプログラムとaiboの連携などが実現されます。まずは子ども向けプログラミング言語「Scratch」に、aiboを利用するためのコマンドをいくつか追加することを予定してます。

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    はじめにWeb APIを使えるようにしますが、高度な機能に関しては「ご相談ください」とのことでした

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    子ども向けプログラミング言語として広く使われているScratchの拡張機能を用意して、簡単に使えるようにするそうです。発表会では、aiboがティッシュをくわえる機能をデモしていました

  • aibo、Scratch

    「30度回転して、2回吠えて、喜びのポーズ」という感じで、aiboを動かすScratchプログラムが組めます

最後はカラーバリエーションの発表。部分的にチョコレートカラーを使ってトリコロールに染めた「aibo チョコ エディション」を、2月1日から発売します(価格は税別198,000円)。予約はすでに受け付けていますが、生産数上限で注文終了です。

aibo チョコ エディションを2月14日までに注文すると、つけかえ用しっぽ(黒)がもれなくプレゼントされます。カラーリングの幅が広がって、より「うちだけのaibo」に育てられるのは見逃せませんね。

余談ですが、今回の発表会は「aiboのおまわりさん」ということで、帽子をかぶったaiboが登場していましたが、今のところ帽子の提供はないそうです

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    2019年限定カラーの「aibo チョコ エディション」限定数到達で販売終了

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    バレンタインデーまでにaibo チョコ エディションを注文したオーナーには、別色のしっぽをプレゼント。しっぽだけの販売はないとのことです

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    新色の「aibo チョコ エディション」。ビーグルをイメージしたカラーリング

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    発表会後のデモでは愛嬌を振りまくり……

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    関連グッズも紹介されていました。おでかけ用(自慢用?)のケージも

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    過去2回、オーナーイベントのaibo Fan Meetingを開催しており、3月には福岡で行われます。九州のaiboオーナーは要チェックです