ヤフーは1月23日、異なるメッセージングシステムを統合するオープンソースソフトウェア(OSS)「OpenMessaging」の開発に参画すると発表した。

OpenMessagingは、「Apache Pulsar」「Apache Kafka」といったOSSなど、さまざまなメッセージングシステムを統合するミドルウェアとしてオープンに開発されている。異なるアプリケーション間のデータ連携を行う際、メッセージングシステムが異なると、互換のための実装コストがかかり、システムも複雑化するが、OpenMessagingはこれらの技術課題を解決する共通のインタフェースとなる。

100を超えるサービスを抱える同社は、それぞれのサービスに適したメッセージングシステムを選択しているため、開発に参画するApache Pulsarのほか、Apache Kafka、RabbitMQなど複数の異なるメッセージングシステムを利用しており、サービス間のデータ連携を進めるにあたり同様の技術課題に直面していたという。

このような背景に加え、Apache PulsarをはじめとしたさまざまなOSSへの貢献活動が評価されたこともあり、開発メンバーに参画する。

同社でも企業間ビッグデータ連携の実証実験を昨年2月に発表しているが、同社に限らずビッグデータの利活用が進むことで、今後も企業間・サービス間のデータ連携の拡大が想定されている。その際に顕在化すると考えられる技術課題の解決に寄与すべく、OpenMessagingの改善・標準化に貢献していく方針だ。

なお、すでにOpenMessagingにはAlibaba、Didi、Yahoo、Streamlioなど、12社が開発メンバーとして参画している。