日本マイクロソフトは1月22日、工作機械を提供するDMG森精機のソフトウェアソリューション「CELOS Club」 におけるIoTソリューションの提供で協業すると発表した。

  • 記者発表での日本マイクロソフト 代表取締役社長 平野拓也氏(左)と、DMG森精機 専務執行役員 川島昭彦氏(右)

DMG森精機の顧客数はワールドワイドで15万社あり、毎年1万以上の製品を提供しているという。

CELOSは、制御盤で、工作機械に設置されたセンサや加工履歴の収集、機能の追加、外部データの読み込み、生産情報の外部とのやりとり、外部からの制御を実現するもの。CELOS Clubでは、CELOSを最大限に有効活用し、継続的に生産性を向上するためのソフトウェアやサービス(最新バージョンへのアップグレードを含む)と保証プランを提供する。

  • CELOSの役割

DMG森精機では、工作機械の稼動情報を自社のデータセンターに蓄積し、Webブラウザを通して見える化(MEDDENGER)し、顧客に提供しており、現在約2400社が利用しているという。ただ、データの管理の負荷が大きく、今回、冗長性、セキュリティ、規模を考慮し、マイクロソフトと協業し、今後、このデータをAzure上に移管し、AIを活用して分析する。これにより、適切なタイミングでプロアクティブな予防保全が可能になり、工場内におけるダウンタイムの削減や工程の効率化、機材のメンテナンス性向上や不良率の削減などが期待できるという。

  • DMG森精機では、工作機械の稼動情報を見える化する「MEDDENGER」を数年前から顧客に提供している

  • マイクロソフトとの協業により、故障通知や予防保全が可能になる

DMG森精機では現在、工作機械や工場内のインテリジェント化を進めているが、今後は会社内の全工場での連携、さらには部品メーカーや顧客との連携にも取り組んでいくという。

  • AIによる将来性

協業においては、マイクロソフトがIoTにおいて蓄積した知見が提供されるほか、DMG森精機からもテータの一部を提供する(提供するデータは個別に判断)。