日産自動車は4日、ラスベガスで開催されている世界最大級の見本市CES(Consumer Electronics Show)でクルマと仮想世界が融合する技術「Invisible-to-Visible (I2V)」を発表した。

同社がCESで発表したのは、車内外のセンサから集まるデータをクラウドで統合するコネクティッドカー技術を用いて"見えないものを可視化"する「Invisible-to-Visible (I2V)」。NASAと共同開発したSAM(Seamless Autonomous Mobility/Nissan Gloval公式Web内)、車両周辺のプロパイロット、車内センサの3つの"輪"から成るデータは、同社独自のOmni-Sensing(オムニ・センシング)技術を用いてクラウド内で統合される。

  • システムの概要

    システムの概要

これらデータが仮想世界"メタバース"と融合することで3D拡張されたARを車両内にマッピングして各種サポートを可能とする技術。家族や友人をアバターとして、車内に呼び込んだり、初めてドライブする場所にはメタバースのガイドを呼び込むなど、まるでアニメの近未来のような世界をコンセプトに持っており、各種データとの融合によりサービスも広がっていくものだ。

同社は実際にARゴーグルを装着して「I2V」を体験できるブースをCES会場に展示(北ホール6906)しており、市街地ツアーへの参加、混雑したショッピングモール駐車場から空きスペースを見つけるためのサポート、車窓から見える雨模様の景色が快晴に変わる様子、プロドライバーのアバターによる運転スキル向上サポートなどが体験できるという。なお同社では、CES2019特設サイトやI2Vの公式動画も公開している。

  • 車内がまるで近未来アニメのように(公式動画より)

    車内がまるで近未来アニメのように(公式動画より)