2018年12月22日より公開されている映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、現在放送中の『仮面ライダージオウ』と昨年8月に放送を終了した『仮面ライダービルド』(2017年)のメインキャストが結集し、20作にわたる「平成仮面ライダー」シリーズの総決算というべき、壮大なスケール感のストーリーが繰り広げられる。

犬飼貴丈(いぬかい・あつひろ)。1994年生まれ。徳島県出身。2012年、第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞し、芸能界入り。2014年のドラマ『碧の海~LONG SUMMER~』で俳優デビューを果たし、以後テレビドラマや劇場映画に出演。2018年秋に放送されたドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ)にもレギュラー出演し、話題を集めた。撮影:大塚素久(SYASYA)

ここでは、映画で仮面ライダージオウ/常磐ソウゴ(演:奥野壮)と力を合わせる仮面ライダービルド/桐生戦兎を演じる犬飼貴丈に、1年間にわたる『ビルド』テレビシリーズにおける撮影の日々をふりかえってもらうとともに、新作映画でひさびさに活躍する仮面ライダービルド/桐生戦兎の注目ポイントや、仮面ライダーシリーズの魅力についてなど、さまざまな話題について話してもらった。

――犬飼さんと赤楚衛二さんは『仮面ライダージオウ』の第1、2話に"レジェンドライダー"として友情出演されましたが、『仮面ライダービルド』の最終回直後ということで、何か思うことはありましたでしょうか。

『ビルド』の物語がきれいに終わった直後ですからね。最初『ジオウ』第1、2話への出演のお話を聞いたときは「せっかく終わったのに……」という気持ちがなかったわけではありません。ただ、終わった作品だけれども、またあいつらの姿が見られるぞ、というのはファン心理としてうれしいこともあるはずです。『ビルド』から『ジオウ』へ、ファンの方たちの興味をつなぐ「橋渡し」役に徹しようと思いました。

――『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、『ジオウ』キャストと『ビルド』キャストの共演というのが大きな見どころとなりますね。『ジオウ』のテレビシリーズでは設定上変身後の共演が叶いませんから、ジオウとビルドの2人ライダーがそろって強大な敵と戦うシチュエーションは、今度の映画で初めて実現するということに。

ビルドとジオウは、これまでに2度会っていることになりますね。今年の夏に公開した映画『劇場版仮面ライダービルド Be The One』のラストシーンと、『ジオウ』の第1、2話。今回の映画で共演が3度目になるので、熱心に観てくださるファンの方たちには新鮮さが感じられないのかな?なんて思うんです。しかし、ジオウとビルドの共闘を映画の魅力として大きく打ち出すからには、「新鮮さ」以上のものを感じてもらわないといけないな、と思ったんです。なので、これはものすごく頑張らねばという気合いを込めて、現場に入りました。

――ソウゴ役の奥野壮さん、ゲイツ役の押田岳さんという2人の若き"後輩"仮面ライダーと共演されたご感想をお願いします。

どちらが先輩、後輩という感覚は全然ないんです。たまたま僕が1年、仮面ライダーに携わるのが早かったというだけですので。自分が先輩ぶるっていうわけでもないですし、後輩になんか言ってやろうというつもりもまったくありません。ただ『ビルド』のキャストたちは20代半ばくらいから30代と年齢層が高めだったので、『ジオウ』のソウゴ、ゲイツという2人を見ていて、僕らがすでに失ってしまった"若さ"とか、キラキラしたオーラをすごく感じましたね。彼らと一緒に演技をすることで、自分たちも精神的に若返らせてもらえたところがあるかもしれません。

――『仮面ライダー』を1年間務め上げた"経験者"として、犬飼さんから奥野さんに伝えたい「1年を無事に乗り切るコツ」というのは、どんなものがありますか?

僕から言えることは、「体調管理をしっかりと」ですね。僕も『ビルド』をやっているときは手洗い、うがいを徹底したり、のど飴をなめたりしていました。それでもけっこう、季節の変わり目であったり、撮影スケジュールがきつかったりで体力が削られ、風邪をひいたりすることが何度かあったんです。風邪になってしまうと、日々の行動がしんどくなりますし、周りによけい負担がかかってしまったり、ゆっくり休めないので治るのが遅くなったりするので、やっていて痛感したのは体調面のことなんです。気をつけていても体調を崩す場合があるので、ちょっと調子が悪いな、と思ったときに早め早めの対応ができれば良いよね、みたいな話は奥野くんとしていました。