雑誌『ニコラ』の専属モデルとして活躍し、女優デビューを飾った映画『幼な子われらに生まれ』(17)から高い演技力にも注目が集まっている南沙良(16)。2018年は初主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が公開され、ロングランヒットを記録した。年明けにはテレビドラマ初出演で初主演となる(出口夏希、永瀬莉子とのトリプル主演)『ココア』(フジテレビ・1月4日23:30~24:40)も放送される。

そして現在は、初めてのCM出演が叶った江崎グリコ「ポッキー」の新シリーズでも繊細な演技を見せて評判を集めている。新コンセプト「ポッキー何本分」をテーマに綴られる親子の物語で、宮沢りえ、大倉孝二と共演。WEB限定公開中の、B'zが書き下ろしたCM主題歌「マジェスティック」が流れる超ロングバージョン(7分6秒)も話題だ。

2018年フル活動、そして2019年はさらなる飛躍が期待される南に、CM撮影にまつわる話を中心に、家族の話や現在ハマっている意外な趣味についてなどを聞いた。

  • 南沙良

    ポッキーCMで注目を集める南沙良

■宮沢りえ、大倉孝二と緊張の共演

――CM初出演のポッキーの新シリーズが評判になっていますね。

CMへの出演を知ったときは、マネージャーさんとハンバーグを食べている最中だったんです。「ポッキーのCMが決まったよ」と言われて。本当にビックリしました。なんだか余計にハンバーグがおいしく感じました(笑)。CMのお話だけでも嬉しいのに、「ポッキー!うそでしょ!」って、ビックリしすぎて気持ちをいったん家に持ち帰って整理しました(笑)。

――ご家族の反応は?

特にお母さんが喜んでくれました。よかったね、よかったねって。

――新CMは、「ポッキー何本分」というキャッチコピーのついた、ドラマ仕立ての作りになっています。通常のCMに加えて、WEBでは超ロングバージョンも公開されています。宮沢りえさん、大倉孝二さんという大先輩と家族役ですね。

「ポッキー何本分」というフレーズは、すごくステキだなと思いました。宮沢さん、大倉さん、おふたりともに初めてお会いしたんです。すごく緊張していたんですけど、明るく気さくに話しかけてくださって嬉しかったです。

  • 南沙良

――カメラの外ではどんなお話をされましたか?

私は、小学校のときから、お洋服を作ったりお裁縫をするのが趣味なんです。母がお裁縫をするのが大好きなところに影響されて。そのお話をしたら、宮沢さんも刺繍にハマっているそうで、いいよねって一緒にお話ししてくださいました。あと、中江(和仁)監督もミシンで裁縫するのがお好きらしくて、監督も一緒になってミシンの話をしました。大倉さんはさすがにやったことはないとおっしゃってましたけど(笑)。短い時間でしたが、楽しくお話できました。

■「馴染めない時期」転校で悩んだ過去

――CMでは、南さんは転校したての女の子、赤井沙良ちゃんの繊細な気持ちを演じていますね。

事前に監督とお話をして、現場でもシーンごとに監督と、今沙良はこういう気持ちだよねということを確認して進めていきました。共感できる部分があったので、そこを大事にしました。

  • 南沙良

――どんな点に共感したんですか?

私も中学校のときに一度転校していて、馴染めない時期があったんです。だからよく分かります。長いバージョンは特にひとつのドラマとして観られるので、母が見てすごく感動してました。完成したCMを見たときには私自身も感動しましたが、母の反応を見て、またジンときました(笑)。

――実際に南さんが転校して悩んだときにも、CMでの宮沢さんとのように、お母さんにお話ししたりされましたか?

はい。すごく仲がいいので、母には何でも相談します。そのときにもどうしたら馴染めるかなって相談しましたし、それで気持ちが楽になりました。

  • 南沙良

――仲良し親子なんですね。

家族みんな、すごく仲良しです。母とも映画に行ったり、お洋服を買いに行ったりしますけど、兄とふたりでご飯に行ったりもします。それに家族みんなでカラオケに行ったり。すっごくにぎやかです。最近は家でみんなでゲームをすることも多いです。すっごい本気になって、途中でケンカすることもよくあります(笑)。基本的に兄がもともと強いのですが、最近はみんなで楽しくできるパーティーゲームなんかもします。でも私と母がすっごく下手くそで(苦笑)。きゃーきゃー言いながら、遊んでいます。

――新CMが家族のドラマだったのも親孝行ができましたね。南さんは、家族の場面以外のシーンも多く撮られています。どんなシーンが特に印象に残っていますか?

最初に教室に入って、転校生として自己紹介するところです。学校のシーンで最初に撮影したのがあの場面で、みんなが教室にいるところで、すっごく緊張しながら「赤井沙良です」って言いました。あとは海の撮影もすごく覚えています。ストーリー的にはシリアスな場面ですが、2年ぶりに海に行けて、すっごくテンションが上がって喜んで遊んでました。8月に撮ったのですが、夏のいい思い出になりました。