現在、テレビ朝日系で好評放映中の『仮面ライダージオウ』の劇場版となる、映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』が、2018年12月22日より公開されている。

押田岳(おしだ・がく)。1997年生まれ。神奈川県出身。2016年、第29回ジュノン。スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。2017年のバラエティ番組『スカッとジャパン』やFODオリジナルドラマ『ぼくは麻理のなか』に出演したのち、『仮面ライダージオウ』(2018年)の仮面ライダーゲイツ/明光院ゲイツ役でレギュラー出演を果たす。撮影:大塚素久(SYASYA)

「平成」という時代が終わろうとしている中、平成仮面ライダーと呼ばれた戦士たちにかつてない"事件"が起きる。仮面ライダージオウ/常磐ソウゴと仮面ライダービルド/桐生戦兎の世界に生じた異変、それは仲間たちが次々と別人になったかのように過去の記憶を失っていったのだ。2人の前に現れたスーパータイムジャッカー・ティードは、ソウゴと戦兎にアナザー電王とアナザーWを差し向ける。果たして、ティードの企む恐るべき野望とは……?

ここでは、50年後の未来から現代にやってきて、未来の「魔王」=オーマジオウになる運命の仮面ライダージオウ/常磐ソウゴ(演:奥野壮)に複雑な感情を抱いている仮面ライダーゲイツ/明光院ゲイツを演じる押田岳に、テレビシリーズ撮影の裏話や映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』にかける意気込み、そして自身の「平成仮面ライダー」への思いなどを、熱く語ってもらった。

――改めて撮影が始まったころを思い出すと、どんなお気持ちですか?

この前、第1話を観返してみたのですが、もう自分のド緊張しているようすが全部顔に出ていまして、焦りました(笑)。今では、少しは慣れてきたのかなという実感があります。

――ソウゴ役の奥野壮さんやツクヨミ役の大幡しえりさんと行動を共にするゲイツですが、3人のチームワークは固まっていますか。

みんな仲良くなるのが早かったですし、お互いに「ここはこうしたほうがいいんじゃない」みたいなことはよく言い合っていますね。相談もよくしますし、チームとしていい形ができているんじゃないかと思います。

――長年「仮面ライダー」シリーズに携わっている撮影スタッフの方々から、何かを教わるということはありますか。

みなさんベテランの方たちばかりで、ご自分のやり方をしっかりと持っています。もちろん僕たちが勉強させてもらおうという姿勢を見せるのは当たり前なんですけれど、こちらもちゃんとプロ意識を持って、スタッフの方々と対等になれるよう演技をしていかなければいけないと思いながら撮影に臨んでいます。

――ゲイツはすっかり子どもたちのヒーローとして認識されたかと思いますが、外を歩いていてファンの方から声をかけられた、なんてことがそろそろあるんじゃないですか。

それが『ジオウ』のメンバーは、私服で外を歩いているとぜんぜんバレないんですよね。やっぱり、撮影で着ている衣装が特殊だからかな……。現場に来る子どもたちは「ゲイツだ!」って言ってくれるんですけれど。私服だと、男性メンバーは帽子を被ることが多くて、だから気づかれないのかなと思っているんです(笑)。声をかけられたのではないですが、先日5歳くらいの男の子から事務所にファンレターが届いたんですよ。これはすごく心が温まりましたし、よし、これからも頑張ろう!と思いました。

――悲壮な決意を秘めて未来から過去(2018年)にやってきたゲイツというキャラクターを"つかんだ"あるいは、自分のものにできた、と思えたきっかけがあればぜひ教えてください。

第5、6話の坂本浩一監督回までは、ずっと迷いながら「これでいいのかな」という不安な気持ちでやっていました。でも第7、8話の諸田(敏)監督のとき、「余計な小芝居はいらない。お前は堂々としていればいいんだよ」と言われて「なるほど!」と思ったんですよ。ゲイツはいろいろと"悩む"ことの多いキャラクターなので、そういう芝居をしていたんですけれど、諸田監督からのアドバイスを意識するようになって、芝居が変わってきましたね。

――仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰を演じた佐野岳さんは、押田さんの事務所の先輩だとうかがいました。第11、12話で佐野さんが「友情出演」されたとき、佐野さんから何か話しかけられたことなんてありますか。

佐野さんはとても面倒見のいい先輩で、僕が事務所に所属した時から、すごくお世話になっています。ご自分が休みなのに、僕のために時間を割いてくださるような方なんですよ。『ジオウ』出演が決まったと知らされたときは、佐野さんが他の現場に行っていてぜんぜんお会いできなくて、直接報告ができませんでした。第11、12話のときようやくお会いすることが叶って、うれしかったですね。