2019年の年頭にあたり、日本オラクル 取締役 執行役社長 最高経営責任者のフランク・オーバーマイヤー氏は、以下の年頭所感を発表した。

明けましておめでとうございます。本年も皆様にとって素晴らしい、実りある1年となりますことを心よりお祈りします。

2017年6月に日本オラクルの最高経営責任者に就任してから18カ月がたちました。昨年は多くのお客様を訪問し、会話のなかから日本のIT市場に関する多大な知見を得ることができました。これらの知見は、わたし自身、そして日本オラクル全体がより優れた課題解決をお客様に提案し、共に成長するために非常に価値あるものと認識しています。

日本では現在、人材不足が社会的な課題となっています。この課題に立ち向かうためには生産性の向上が急務となっており、日本の企業・団体はテクノロジーを利活用することにより、イノベーションをけん引し競争力の向上を図ることが求められています。

経済産業省が公表した「DX(デジタル・トランスフォーメーション)レポート」では、既存システムが事業部門ごとに構築されていて、過剰なカスタマイズなどによって複雑化、ブラックボックス化しているといった課題を克服できなければ、2025年以降、国全体で最大12兆円(年間)の経済損失が生じると試算しています。

日本オラクルでは、お客様が直面するこのような課題を解決し、さらに「データ・ドリブンな会社への変革」を支援するために、クラウドを軸としたソリューションを積極的に展開していきます。

お客様が自律的な環境でデータ・マネジメントを行えるソリューションが「Oracle Autonomous Database Cloud」です。AIおよび機械学習による自己稼働や自己修復の機能を備えたオラクルならではのクラウドサービスであり、データベース管理に伴うお客様の負担を大幅に軽減するだけでなく、人的ミスによるリスクを大幅に軽減することもできます。

また業界をリードするアプリケーション領域においても、「Oracle ERP Cloud」をはじめとするサービスを展開しており、データを一元管理し、タイムリーな情報の可視化や業務プロセスの標準化により、お客様は業務効率を飛躍的に向上させることができます。

2019年もオラクルの優れたクラウドサービスを提供していくため、東京と大阪に次世代データセンターを開設することを予定しています。このデータセンターは、これまで以上にセキュアな環境で高性能なクラウドサービスをご利用いただけるものとなるため、デジタル・トランスフォーメーションの基盤として利用する、あるいは既存IT環境のクラウド移行を進める上で最適なプラットフォームとなります。

また、全国津々浦々、中小・中堅企業のお客様を中心により価値あるサービスを提供していきます。この領域を担当する営業組織「Oracle Digital」の拠点「Oracle Digital Hub Tokyo」を本格的に稼働させました。デジタルを駆使した先進的なコラボレーション・ツールを備え、お客様のニーズに応える迅速かつ効果的な働き方を支援するオフィス環境を構築しています。

お客様が競争で優位に立ち、変革を推進していくためにはITは不可欠な要素です。ITを活用し生産性を向上させていく時代において、お客様と協働しながら既存のIT環境の合理化・効率化を推し進め、ビジネスの成長に貢献していきます。

本年もお客様と実りある会話ができることを楽しみにしています。日本オラクルはお客様のクラウド・ジャーニーにおいて、イノベーションを推進する真のパートナーとして支援してまいります。