声優事務所・響の設立10周年を記念したイベント「響10周年記念 響ファン感謝祭」が11月24日、神奈川県・カルッツかわさきにて行われた。出演者は橘田いずみ、三森すずこ、佐々木未来、愛美、伊藤彩沙、西本りみ、尾崎由香、相羽あいな、紡木吏佐、遠野ひかる、進藤あまねと、響所属の女性声優全員が集結したイベントとなった。マイナビニュースでは夜の部の模様をレポートする。

  • 「響ファン感謝祭」

▼負けない三森すずこ、疑惑の判定

イベント開演前に流れる注意事項アナウンスを担当するのは2018年9月より響に所属となった新人声優の進藤。不慣れながらも一所懸命に読み上げるそのアナウンスに、会場からは惜しみない拍手が送られた。

アナウンスが終わると、各出演者たちが事務所に所属した西暦や自身の出身地などを交え、自己紹介しながら一人ずつ舞台へと姿をあらわす。進藤以外の出演者がステージに登場すると本イベントの趣旨、また昼の部についての振り返りトークで場をあたためる。

続けて、本イベント最初のコーナー「響のから騒ぎ」が行われた。本コーナーは事前に出演者から募集したテーマをもとにトークするというもので、まずは紡木から「人生を変えた、もしくはオタクに引きずりこまれた原点のアニメは?」という質問が出演者へ問いかけられる。印象的だったのは『新世紀エヴァンゲリオン』『ONE PIECE』と回答した相羽。大阪出身の相羽はイベントで東京へ遠征していたくらい両作品にハマっていたという。その解答に対して橘田は以前、響に所属していた徳井青空と同じようだ、とコメントを返す。会場の笑いを誘った言葉であったが、何年も同じ事務所でやってきた仲間の名前を最古参の橘田が出すことに「感謝祭」の意義、そして事務所は変わっても苦楽を共にしてきた仲間への想いをひしひしと感じた。

続いてのテーマは「昨日の夜ご飯は?」というもの。これは三森が提案したトークテーマで、「こういうイベント時でしか喋れないようなプライベートを」という意図から素朴な質問にしたのだという。三森本人がカレーうどんと答えたのち、愛美が「『ココイチ』のカレー」と回答。「ココイチ」は愛美が戸山香澄役として出演している『バンドリ!』とコラボレーションしていたこともあり、作品愛も感じつつ愛美の営業力の高さもうかがえる回答となった。

続いては相羽から「学力テストがしたい!」というテーマが投げかけられる。「原付免許の学科試験で2回も落ちているのに何で」と出演者からツッコまれつつも相羽は、「このメンバーだったら結構(いい順位に)いけるのではと思った」とコメント。続けて、「特に尾崎には勝てると思う」とジェスチャーで訴えかけた。これに対して尾崎は「私、そういうイメージないんで」「私は頭いいです!」と必死に抵抗するが、「その姿が逆にあまり頭がよくなさそう」と橘田がツッコんでいく。なお、「学力テストがしたい」という意見については、役柄に影響があるかもしれないと懸念をした三森以外の出演者が賛同。いつか実現したいと各自が意気込んでいた。

トークコーナーが終わると、「チーム対抗! ご褒美争奪バトル!!」と題したゲームコーナーへと移行する。本コーナーは紅組と白組に分かれて3つの競技を行い、勝利チームがご褒美を手にするというものだ。実はこれまでご褒美がかかるとほとんど負けたことがないという三森。その定説を崩せるのかにも注目が集まるなかチーム分けが行われ、紅組は佐々木、愛美、伊藤、遠野、鈴木、白組は橘田、西本、三森、尾崎、相羽という組み合わせとなった。

ご褒美がかかっているということで俄然やる気のメンバーたちが最初に行ったのは「大縄跳び対決」。飛んだ回数が多かったチームの勝ちというシンプルなルールで行われ、まずは比較的年齢や所属年数が若いメンツの揃った紅組が挑戦し、25回の記録を残した。対する白組は、十分な準備運動を行ったあとに飛び始めたのが功を奏し、紅組を上回る33回を記録し勝利を収めた。ただ、その全力すぎるプレーに橘田はもう満身創痍であった。

そんな橘田をよそにゲームは進行していく。続いては、各チームが一人ずつ「カエルぴょこぴょこ~」の早口言葉を言っていき、かかった秒数の合計時間で競いあう「早口言葉リレー」が行われた。先ほどの大縄跳びは紅組が先行だったことから今度は白組から実践することに。まったく息が整わない橘田を最後にするなどの作戦を練っていき、最終的に年齢順で繋いでいくこととなった。結果、タイムは1分22秒を記録。対する紅組も年齢順で飛んでいき、タイムは1分15秒と白組をわずかに上回ることに成功。接戦を制した5人は舞台上で舞い、喜びを露わにした。

1勝ずつで迎えた最終勝負では、スプーンにボールを乗せてリレーを行いタイムを競う「スプーンリレー」が行われた。最初は紅組がリードするも橘田とアンカー三森の活躍、そして尾崎の”ぴゅあ”な判定により白組が本ゲームの勝利を手にした。

疑惑の判定にわずかながらの不満がある紅組を尾崎が鎮めたのち、勝利者チームへのご褒美を渡す役として諸注意をアナウンスしていた進藤が舞台に登壇する。進藤はご褒美を白組に渡したあと、先輩たちの計らいもあって、舞台の中心へと移動して自己紹介を行った。自己紹介では「あまねすと呼んでね」と自身のニックネームについても言及し、その堂々とした態度に先輩たちを驚かせた。ちにみに、14歳というフレッシュさあふれる進藤は、すでに橘田・三森から「これまで(響に)いなかったタイプがきた」と言わしめるほどの個性を発揮しているとのこと。