プロ野球で強いチームを応援する人と弱いチームを応援する人、お金持ちになる人ははたしてどちら? お金持ちが自然に取っている行動とは?

◆お金持ちになれる脳を作る方法
お金持ちが自然に取っている行動とは? 医師の吉田たかよしさんに、お金持ちになれる脳を作る方法について伺いました。

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◆脳に勝ち癖を付けるための「ひいきチームの作り方」
お金を儲ける人の脳になるためには、脳を健全に保つことで本来の意欲を掻き立てること。その1つが、テストステロンという男性ホルモンであることはすでに述べました。このテストステロンを適度に分泌する良い方法があります。

皆さんはスポーツ観戦は好きでしょうか? ある実験によると、自分がひいきにしているチームが試合で勝つと、血中のテストステロンが上昇することがわかりました。応援しているチームが勝つことで、興奮状態になり、ホルモンが分泌されるのです。

逆に試合で負けると、テストステロンは低くなってしまう。このことから、好きなプロ野球チームはできるだけ強いチームにしたほうがいいと言えます。強いチームほど勝つことが多いので、テストステロンが分泌される機会がそれだけ多くなる。逆に弱いチームをずっと応援していると、テストステロンを分泌する機会が少なくなってしまいます。

◆「作業興奮」を利用して脳をスムーズに動かす!
その他、筋トレなども効果があるとされます。筋肉に負荷をかけることでテストステロン値が高くなるという研究データも。またジョギングなどの有酸素運動も効果的。引き締まった筋肉質の体を作ることで、同時にテストステロンも上がる。太るとその値が低くなるという研究もあります。

体を動かすということはテストステロンの分泌に限らず、脳全体の活性化に非常にプラスに働きます。一般にやる気の中枢と呼ばれるのが、大脳辺縁系の中にある側坐核(そくざかく)と呼ばれる小さな部位。

体を動かして作業をすると、この側坐核が刺激を受けやすくなるのです。先ほどのジョギングや筋トレなどもそうですが、ちょっとした机の上の整理や部屋の片づけでも構いません。体の部位を動かし、何らかの作業をすること。とくに机に向かって仕事をするビジネスマンなどは、いきなり体操したり走ったりはできません。その代わりに整理整頓をする。単純作業でもいいので目や手を動かすだけで脳が働きだします。

専門的には「作業興奮」と言うのですが、何かしら作業を始めることで脳が活性化し、その作業に没頭することができるようになる。皆さんもよく経験がありませんか? 溜まっていたレポートや企画書など、最初は始めるのがおっくうでも、ごまかしごまかし始めてしまうとノリが出てきてこなせるようになってくる。面白くなってきて、俄然やる気が出てくる。

自動車が止まっている状態から動き出す瞬間が一番力が必要で、ガソリンを消費するように、人間の脳も動き出しが一番大変。しかし、いったん動いてしまえば、あとは慣性の法則でそれほどエネルギーを必要としなくてもスピードが乗ってきます。

そのためには手を付けやすい単純労働から入る。机の上の整理整頓などは、まさにそれにふさわしい作業だと言えるでしょう。あるいはメールチェックだとか、パソコンのデスクトップ上の整理などでもいいでしょう。

脳がちゃんと動きだしたら、意欲もあとからついてきます。テストステロンなどの性ホルモンや脳内物質も適切に分泌され、思考や行動もスムーズになる。当然お金を稼ぐための仕事、お金を増やすための投資行動が速やかに適切に取られることになります。

◆計画やビジョンで脳がやる気になる
脳をその気にさせる方法として、計画やビジョンを明確に立てるということも大きい。たとえば将来独立するという目標を立て、5年後、10年後に何を達成しているべきか? そのために必要なものは何かが明確にイメージできている人は、当然意欲も湧いてくるでしょう。

これは仕事はもちろんですが、貯金など直接お金に関することにも言えます。いつまでにいくら貯金する。そのためには毎月どれだけ貯蓄する必要があるか? そのためには生活費をどう削っていくか? それらが明確であれば、それだけ行動に移すことも容易になります。

脳を活性化し、脳をその気にさせる。そうすることでお金を稼いだり、増やしたりすることができる。決して難しいことは必要ありません。日々の仕事と生活の仕方、そのちょっとした違いに鍵があるのです。

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教えてくれたのは……
吉田たかよしさん

1964年生まれ。灘中学、灘高校を経て東京大学工学部(量子化学専攻)を卒業。東京大学大学院(分子細胞生物学専攻)を修了。東京大学新聞研究所(現・大学院情報学環)を修了。この間に東大経済学部ゼミを修了し、国家公務員I種・経済職試験を上位合格。NHKアナウンサーを経て北里大学医学部へ、医師免許を取得。加藤紘一元自民党幹事長の公設第一秘書として、科学技術政策の立案に取り組む。東京理科大学客員教授、神戸大学学術研究員。

現在は本郷赤門前クリニック院長として、受験生専門の心療内科クリニックを運営。新宿メンタルクリニック顧問として、「受験うつ」に対する磁気刺激治療にも取り組む。著書に『最強の勉強法』(PHP出版)、『仕事脳─成功する人の脳の使い方』(講談社)など多数。

取材・文/本間大樹

文=あるじゃん 編集部