富士通は、ゆうちょ銀行の投資信託口座開設業務において、OCRおよびRPAによる業務自動化システムを開発したことを発表した。

  • 投資信託口座開設業務イメージ

    投資信託口座開設業務イメージ

ゆうちょ銀行では、日々、数百名分の投資信託の口座開設に対応しているが、行員は開設済の普通口座の情報やそこから把握できる顧客の個人情報を目視で比較し、修正や再確認を経たのち、投資信託システムへ手入力している。この業務ではその大半が人手による作業で占めることから、富士通において業務自動化のシステムを構築したという。

このシステムでは、PFUのOCRソフト「DynaEye」を活用し、申込書をスキャナーで読み取るだけで、印字や行員が手書きした書類を高精度に認識する。文字のつぶれや未記入部分などに対してのみエラーをあげるため、ゆうちょ銀行の行員は該当部分のみ目視して確認するだけでよく、作業効率化が図れるという。

また、Kofax JapanのRPAパッケージ「Kapow」を活用し、OCRで読み取った情報と普通口座の顧客情報を登録処理し、内容にミスがないかを突き合わせて確認する。その後、投資信託システムへの入力や、完了通知を行うところまでを一貫してRPAで実施し、正確性の向上や大幅な時間短縮を実現するという。

富士通によれば、ゆうちょ銀行は同システムの導入により、投資信託の口座開設業務にかかっていた時間を3分の1に短縮し、行員の負荷軽減と効率化を実現したということだ。