三菱電機は11月1日~6日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」において、AI(人工知能)やIoTを活用したソリューションの展示や、8月に完全子会社化が完了したスイスASTES4の板金レーザー加工自動仕分け装置の紹介などを行なっている。

ASTES4の自動仕分け装置は国内初出展となるもので、ツール切り替えが可能な4本のアームと専用の仕分けCAMにより、人手と手間のかかるバラし、集積といった仕分け作業を自動化させることが可能。今回デモ展示が行われているモデルは、最大25mmまでの中厚板も仕分けが可能といった特徴があり(最大重量2t)、材料棚と連携させることで、複数種類の材料での自動化も可能だという。

  • ASTES4の自動仕分け装置
  • ASTES4の自動仕分け装置
  • 2018年8月に完全子会社化したASTES4の自動仕分け装置。4本のアームを活用することで、重たいものでもバランスよく取り回すことが可能

このほか、同社ブースでは、AI/IoT活用としてのNC-ロボット連携ソリューションや、そうした各機器/センサなどのデータを収集するための情報収集ユニットの紹介や、それを活用したAIによる熱変位補正、同社の産業用ロボット「MELFA」の発展系となる人協働ロボットなども参考出品されている。

NC-ロボット連携ソリューションは、工作機械の数値制御装置からロボットをGコードでプログラミングすることや、イーサネットでNCとロボットコントローラを接続することが可能な、専用ヒューマンマシンインタフェース(HMI)を不要とするソリューション。一方の情報収集ユニットは、サーボ通信データやセンサデータ、RIO信号などを自動サンプリングし、エッジPCへ送信することが可能なユニット。AIによる熱変位補正の場合、周囲温度や機械動作中の発熱を温度センサで検出し、温度変化による熱変異を推定し、リアルタイムに機械状態に合わせた熱変位の補正を可能とするというものとなっている。