Microsoftは米国時間2018年10月31日、Windows Community Toolkit バージョン5.0をリリースした。各種コントロールのソースコードやパッケージはGitHub、サンプルアプリはMicrosoft Storeから入手できる。Windows Community Toolkitはオープンソースコミュニティが中心となって開発してきたUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーション開発用ライブラリ。2016年8月から現在までバージョンを重ねてきた。

バージョン5.0では、WPF(Windows Presentation Foundation)やWindowsフォームで開発したデスクトップアプリでUWPコントロールを使用し、UWPに制限していたUI機能を使用するWindowsXamlHostコントロールが加わった。本稿執筆時点では開発者向けプレビューのため、Microsoftは試作コードでのテストを推奨している。

  • デスクトップアプリでUWPコントロールを使用した例(画像はすべて公式ブログより抜粋)

    デスクトップアプリでUWPコントロールを使用した例(画像はすべて公式ブログより抜粋)

上記の変更により、デスクトップアプリでMicrosoft Edgeレンダリングエンジンを使用するWebViewコントロールや、インクベースのユーザー操作を可能にするInkCanvasとInkToolbarコントロール、動画などをストリーミングおよびレンダリングするMediaPlayerElementコントロールも使用可能になった。

  • デスクトップアプリでInkCanvasコントロールおよびInkToolbarコントロールの使用例

    デスクトップアプリでInkCanvasコントロールおよびInkToolbarコントロールの使用例

さらにタブを操作するTabViewコントロールもデスクトップアプリで利用できる。ビヘイビアのカスタマイズやドラッグ&ドロップ、タブ操作などを提供するコントロールだが、Microsoftによれば約2年におよぶ議論がGitHub上で繰り広げられたという。この他にも中国のSNSであるWeiboへのデータ取得・公開や、TwitterおよびLinkedInを操作する.NET Frameworkの実装が加わった。

  • TabViewコントロールの例

    TabViewコントロールの例

阿久津良和(Cactus)