声優・立花理香の1stワンマンライブ「立花理香 1st LIVE ~LIFE! LIVE! Flora!~」が9月2日、東京・TSUTAYA O-EASTにて開催された。今年アーティストデビューを果たし、2枚のミニアルバムを次々にリリースした彼女の、待望の1stワンマンライブは、持ち歌全曲を用いての全力投球のもの。それをときに笑顔でときに麗しく、魅力的なステージを私たちに見せてくれた。

  • 「立花理香 1st LIVE ~LIFE! LIVE! Flora!~」

▼1日のはじまりになぞらえて、幕を開ける1stワンマンライブ

開演時間を迎え場内が暗転すると、小鳥のさえずりに続いて目覚ましの音が鳴り、立花のあくびへと続きOPSEへ。リリースされたばかりの2ndミニアルバム『LIFE』同様「1日」を模すような始まりだ。そして同作の1曲目「Brand New」のイントロとともに立花がステージに登場。朝のようなキラキラ感のあるこの曲で、アルバム同様にライブも幕を開ける。

キュートなボーカルとともにステージ中央で振付も交えながら披露していく立花。その振付に合わせてペンライトが回るフロアへは、立花自らマイクを向けて「せーの!」と煽る場面も。また、落ちサビでは歌詞と連動するようなダンスも見せ、最後は目覚めるように伸びをして締めくくると、そのまま「marguerite」へ。

カウントに合わせたメリハリあるダンスも交えつつ、Bメロではお立ち台に登りフロア全体を見下ろす立花。サビ前には「いくよ?」とワイパーを先導すると、フロアには無数の白の輝きが揺れる。加えて、サビでは振付を活用して指差しレス祭りも行い、盛り上げつつ会場の一体感を高めていった。

曲明け、この日初のMCでは「1stワンマンライブ!」の言葉に改めて飛び跳ねて喜ぶ立花。「人生っていろんな事が起こるんですね」としみじみ噛みしめると、話題は自然と発売したばかりの最新Mini Album『LIFE』の話題へ。今回自ら作詞を手がけた楽曲も2曲収録されていることから、”考察勢”に考察されすぎない「ちょうどいいタイミングでのライブ」だと語り、その種明かしにも期待を持たせ、早速「Brand New」の歌詞の「2回目の『skip and skip』を『好き&好き』と聞こえるように歌っていいですか? と言ったら本当に採用された」という裏話で観客を沸かせていた。

▼静と動、そして自ら紡いだ言葉で魅せたライブ中盤

そして「まだまだ盛り上がっていただけますでしょうか!?」との煽りから、直後のMCで「”動くよー”パート」と自ら呼んだダンスナンバーゾーン。まずは「Flaming Rose」で、赤の照明の中少々セクシーさも醸し出したパフォーマンスを展開。しかしそれでいて振付はスムーズで美しく、2サビ明けのダンスにはそこに大きさも加わっていた。

そのまま続いた「KOTO-DAMA」ではボーカルは芯が太めで強めなものとなり、ステージはよりオトナ感を増す。ダンスは変わらず柔らかさと大きさの両立した美しいものであり、加えてメロディに合わせたサビ終盤の振付等、視覚的にも見せ場が続く。そして情熱的なナンバー「赤いアネモネ」へ。引き続き赤へ染まったフロアへ、楽曲同様に切なさを強めにした歌声を響かせていく。その一方で、サビでの片脚を軸に1ステップずつ少しずつ回転していく部分でのステップの美しさもまた、目を引いた。

このパートの披露後、「(1stミニアルバムの)『Flora』収録曲は、いかにしたらよりセクシーになるかを研究したけれど、ダンサーの先生にガッツリ敗北した」と、笑いを交えながら裏話を明かす立花。そして「皆さんにとっての愛しい人への曲になったら」と話題を続け、自らが愛するハムスター・きなこちゃんへあてて書いた曲「flowery night」の披露へ。上手お立ち台に腰掛けて、穏やかな表情で優しく歌っていく立花。落ちサビの入りこそ思いが少々高ぶったものの、終始歌声は温かなもので、後奏ではリズムに合わせるようにゆったり体を揺らしていた。続くバラード「gradation」はセンターに立っての歌唱で、切なくもしっとりと、聴き心地の良い柔らかなボーカルを響かせる。パープルに染まったフロアはその光の輝きとともに歌声を受け止め、支えていた。

ここで立花は一旦降壇。「Shining Memory」のMVの楽しげなメイキングがしばし上映されたところで、その「Shining Memory」のイントロが流れる中、衣装チェンジした立花が「後半戦も、盛り上がっていくぜー!」とのシャウトとともに登場。強めのボーカルで、歌いながら振り付けに合わせて煽りつつ、楽しみながら後半1曲目を披露していく。サビでの、人差し指を天に掲げてからのキャッチーな振付で視覚面でも魅せ、後半戦の好スタートを切る。

MCではその着替えてきた衣装に話題が及ぶとフロアからは大歓声。それを改めてひとまとめにしようと、マイクを向けて「せーの!(立花)」「かわいいー!(観客)」と改めて歓声を浴びる。また、「flowery night」に「大”きなこ”の愛で」と歌詞にきなこちゃんの名前を織り込んでいたことを改めて明言し、フロアからはどよめきが。