富士通セミコンダクター(FSL)は10月30日、車載および産業機械向けに125℃動作保証の電源電圧が5Vの64KビットFRAM 「MB85RS64VY」を開発したと発表した。

すでに同社は2017年より128Kビット/256Kビットの125℃動作FRAMの提供をしていたが、いずれも3.3V動作で、5V動作に対応していなかった。今回の64Kビット品は、そうした5V動作の温度センサなどを活用しているユーザーなどからのニーズに対応することを目的に開発されたもので、これにより電圧降下回路を搭載することなく、FRAMを利用することが可能となる。

また、書き換え回数10兆回を保証しており、リアルタイムでのデータ書き換え用途で利用されているEEPROMの置き換えが可能。ピンも互換性のある8ピンSOPのほか、リードなしの8ピンSOPも用意しており、実装基板の小型化も図ることができるという。

なお、同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷も2019年第1四半期中を予定している。

  • MB85RS64VYのパッケージ

    MB85RS64VYのパッケージ外観 (画像提供:FSL)