ヤフーは16日、同社が主要メンバーとして参加して開発するメッセージキューイングシステム「Apache Pulsar」がThe Apache Software Foundationのトップレベルプロジェクトに認定されたことを発表した。

「Apache Pulsar」は、異なるアプリケーション間のデータ連携を一括で管理するメッセージキューイングシステムとして2016年9月に公開。大量のユーザーや複数サービスを展開する組織などで高速、効率的にメッセージのやりとりを行えるシステムを備える。これまでThe Apache Software Foundationの初期段階プロジェクトであるApache Incubatorで機能向上やコミュニティ拡大を進めていたが、9月26日にトップレベルプロジェクトに昇格した。

Yahoo! Inc.のメール、ファイナンス、スポーツなど主要サービスにおけるメッセージの配信に利用されてきた実績があり、1日あたり1,000億以上のメッセージが生成されるような環境下で平均レイテンシ5ms以下で運用できていたことが2016年時の開発者ブログに掲載してある。同社は米Yahoo!を運営する「Oath」、中国の人材サービス会社「Zhaopin.com」、アルゼンチンのECサービス会社「MercadoLibre」など巨大なトラフィックを持つグローバル企業での導入実績を明かしており、引き続きOSSコミュニティへの貢献を通じて、技術力を高めることで、より利便性の高いサービス提供を追求しいくと述べている。