オプティムは10月11日、AI・IoTプラットフォームサービス「OPTiM Cloud IoT OS」を活用したAI画像解析技術で各業界特有の課題解決を実現するパッケージサービス「OPTiM AI Camera」に加え、これまで実施してきたデータ解析のナレッジを活かした定量データ解析サービス「OPTiM AI Prediction」の提供を11月末に開始すると発表した。

AI Cameraは、店鋪や施設など業界別・利用目的別に設置されたさまざまな種類のカメラからデータを収集し、学習済みモデルを活用することで、一般的かつ専門的な画像解析を行うパッケージサービス。

  • 「OPTiM AI Camera」の概要

    「OPTiM AI Camera」の概要

従来の画像解析サービスの解析では学習期間が必要となり、ユーザーは必要なタイミングでの導入開始が難しく、コストも要するという課題があったという。

AI Cameraは、Cloud IoT OSで得た小売、飲食、鉄道、銀行、製造、集合住宅、公共、空港、学校、オフィスビルの10業種を対象とした計300種類超の学習済モデルを適用したメニューを備えたサービスとなっている。

オプティム 代表取締役社長の菅谷俊二氏は「AIは技術的な普及期を迎えているが、一般市場に浸透していない。われわれが提供するサービスはその垣根を越えるものだ。『世界一、AIを実用化させる企業になる』というコンセプトのもと、実際の経済効用を伴う費用対効果を発揮し、基幹業務を担うAIを提供することを目指している」と、胸を張る。

  • オプティム 代表取締役社長の菅谷俊二氏

    オプティム 代表取締役社長の菅谷俊二氏

同氏はAI Cameraについて「これまでAIを導入する際は個別に学習モデルを準備する必要があったが、パートナーと構築してきた学習済みモデルをプリセットしているため、すぐに利用を開始することができる」と述べた。

また、もっともニーズ・費用対効果の高い「セキュリティ」「業務効率改善」「マーケティング」の機能をベーシックメニューに標準搭載しているほか、セミカスタマイズ(カメラによる検出カ所のエリア指定など)を可能とし、オプションメニューやサードベンダーのAIサービスを含め、オプティムストアで購入できるという。

予測モデルを提供する「AI Prediction」

一方、AI PredictionはFinTechや価格変動予測、市場動向予測、セキュリティモニタリングなどのさまざまなAIデータ解析を実際に運用する場面において、収集されたデータを解析し、将来の動向の予測モデルを提供するサービス。

活用例としては、AI Cameraで「混雑分析」「入店者数カウント」「属性別カウント」「店舗前通行者数カウント」など利用状況の測定に基づき、「混雑予測」「入店者数予測」「属性別利用予測」「店舗前通行者数予測」などの「予測」情報の提供を可能としている。

AI Predictionを活用することで、AI Cameraで取得したデータ可視化・ログ・アラートに予測サービス提供できるという。

  • AI PredictionはAI Cameraのデータを活用する

    AI PredictionはAI Cameraのデータを活用する

価格は初期費用(映像解析用ハードウェア&キッティング作業)は45万円(カメラ1~2大)~、ベーシックパックは月額1万円/台~、オプションメニューが同5000円/台~同1万5000円/台、プロフェッショナルプランは個別見積もり。

  • AI Cameraの価格

    AI Cameraの価格

また、AI Predictionはシンプルな予測、カメラ検出データをインプットしたトレンド予測などのベーシックはAI Cameraベーシックパックに含まれ、精度の高い予測や天候、気温、競合店イベント有無、株価、為替をはじめ経済影響を及ぼす要因を複数インプットすることが可能なプロフェッショナルは応相談となる。

なお、すでに提供している建設・生産・運輸・メンテナンスなどの現場系業務において、スマートグラスやスマホ、IoT機器を使い、遠隔作業支援や作業記録・タスク管理・AI解析を行う「Smart Field」に音声ガイド・音声入力によるタスク管理機能と、AI音声解析サービス「AI Voice Analytics Service」のスマートフォン版を2018年内に提供開始することもアナウンスされている。