日立製作所は10月9日、顧客協創方法論「NEXPERIENCE」を用いてサービスアイデアを創出するワークショップで、IoTプラットフォーム「Lumada」に蓄積された知見を活用し、複数の事業領域をつなぐイノベーティブなアイデアの創出を、音声認識と発想レコメンドを行うAIにより加速するシステムを開発したと発表した。

「NEXPERIENCE」は、クリエイティブな議論を促進する手法、ITツール、空間を体系化し、質の高い議論や独創的なアイデアの創出を促すもので、構成する手法の1つにワークショップがある。

新システムでは、「NEXPERIENCE」におけるアイデア創出手法「NEXPERIENCE/Service Ideation」に、雑音下音声認識技術を適用し、ワークショップ参加者の議論をリアルタイムに解析、キーワードを自動抽出する。抽出したキーワードに応じて、Lumadaとして蓄積された多様な事業領域の課題解決事例をレコメンドする。

この音声を取得するところから、レコメンドの表示にAIを用い、ワークショップ参加者は、レコメンドされた事例を活用して、複数事業領域を融合したイノベーティブかつ実現可能性の高いアイデアを発想できるという。

新システムを用いてワークショップを実施したところ、業種横断型のアイデアが従来に比べて約2倍創出され、イノベーティブなアイデアの発想を促せることを確認したとのこと。

  • AIを活用し、ファシリテータ(中央)や参加者の音声を認識し、キーワードを抽出、課題解決事例をレコメンドするワークショップの様子