「生命保険を申し込んだけれど、契約を取り消せる?」、「保険料を払わないでいると契約の効力はどうなる?」など、生命保険の契約にまつわることで知っておきたいポイントを紹介します。では、詳しく見ていきましょう

◆生命保険もクーリング・オフできる
生命保険に申し込んだものの、よく考えてみたら必要のない保険だと気づいた、気が変わった、などで契約を取り消したいこともあるでしょう。そんなときは、クーリング・オフ制度で申し込みの撤回ができます。

クーリング・オフとは、「消費者に与えられた、契約を解除する権利」のこと。一定の期間内なら、消費者側から一方的に契約を解除できる制度です。生命保険もクーリング・オフ制度が適用される契約です。

生命保険の場合の一定期間は「クーリング・オフに関する書面を受け取った日」もしくは「申込日」のいずれか遅い日から、その日を含めて8日以内が一般的です。30日などの長い期間を設けている会社もあります。また、クーリング・オフできる期間の基準日は、保険会社や商品によって異なる場合もありますので、契約のときに確認しましょう。

◆生命保険のクーリング・オフ申し出の書き方
クーリング・オフの申し出は、書面(手書き)で行います。書く内容は次の通りです。

・○○生命保険相互(または、株式)会社御中
・私は契約の申込を撤回します。
・契約者名
・被保険者名
・領収書番号
・取扱営業職員名(または、代理店名)
・日付
・住所
・氏名  印

印鑑は申込書に捺印したものを使用します。この要件が書かれていれば、文書でもハガキでもどちらでもかまいません。書き終わったら、念のためコピーをとって手元に残しておくといいでしょう。保険会社の本社または支社宛に郵送すれば、手続きは完了です。申し出日は郵便局の消印で判断しますので、期日内におさまる日までにポスト投函してください。

なお、契約にあたって医師による診査を受けた後、保険期間が1年以内の場合など、クーリング・オフ制度が適用されないケースもあります。

◆保険料払込の猶予期間を過ぎると契約は失効することも
銀行口座の残高が不足していた、家計が苦しくて……といった理由で生命保険料の支払いが滞ってしまうこともあるでしょう。そんな場合、契約はどうなってしまうのでしょうか。

生命保険の保険料は、払込期月中に支払う必要があります。払込期月とは、月単位・半年単位・年単位の契約応当日の属する月の1日から末日までのことです。

例えば契約日が4月10日で月払いの場合は、4月分は5月1日から5月31日まで、5月分は6月1日から6月30日までと毎月、翌月末が払込期月となります。半年払いの場合は、10月1日から10月31日と4月1日から4月30日まで、年払いの場合は4月1日から4月30日です。

生命保険は払込期月中に保険料を支払えなくても、一定の期間内に払い込めば、払込期月に払ったのと同じ扱いをします。この一定の期間を「猶予期間」といいます。

猶予期間は保険料の払い方で異なります。月払いの場合は払込期月の翌月1日から末日までです。先の例でいうと、4月分は6月1日から6月30日と、毎月、翌々末が猶予期間になります。半年払い・年払いの場合は、払込期月の翌月1日から翌々月の月単位の契約応当日までです。同じく先の例でいうと、半年払いは11月1日から12月10日までと5月1日から6月10日まで、年払いは5月1日から6月10日までです。

猶予期間を過ぎても保険料を払わない場合は、保険会社がその保険の解約返戻金の範囲内で保険料を立て替え払いしてくれ、契約を有効に継続させます。これを「保険料の自動振替貸付」といい、多くの保険会社がこのシステムを取り入れています。ただし、このシステムが機能するのは解約返戻金のある保険(終身保険や養老保険など)のみ。定期保険や収入保障保険、解約返戻金のない終身医療保険などの掛け捨て保険は、立て替え払いする原資がありませんので、このシステムは使えません。つまり、掛け捨て保険に加入している場合は、猶予期間を1日でも過ぎると契約は失効してしまうということになります。

うっかりしていたら契約が失効していた、といったことにならないよう注意しましょう。

文=小川 千尋(マネーガイド)