5.8インチというiPhone史上最大のディスプレイを搭載していたiPhone Xは、TrueDepthカメラが画面内にせり出してノッチを構成していたこと、縦横比が2.168:1 (19.512:9)と縦に伸びていたことから、横幅が大きかったiPhone 8 Plusの方が16:9の映像を楽しむ際には大きな表示領域が得られていた。

iPhone XS MaxはiPhone 8 Plusよりわずかに小さな横幅だが、縁が小さくなったことから、iPhone 8 Plusよりもディスプレイ自体の横幅が拡がった。そのため16:9の映像を見る場合でも、iPhone史上最大サイズで楽しめるようになっている。

  • バiPhone XS(左)とiPhone 8 Plus(右)。端末のサイズをわずかに小さくしながら、5.5インチだったディスプレイを6.5インチに拡大した

iPhone X、iPhone XSの解像度は2,436×1,125ピクセルだったが、iPhone XS Maxは2,688×1,242ピクセルとなった。縦横比は2.168:1から2.164:1となり、比率の上ではわずかに長編が短くなっているのが分かる。なおiPhone XS Maxの縦横比は、iPhone XRとほぼ同じである。

前述のように、拡大されたとあってもディスプレイのドットの細かさはiPhone XSと同じであるが、本体が大きくなった分、増えた容積で得られるメリットもあったようだ。まず、搭載するバッテリー容量の増大が挙げられよう。

iPhone XSは、iPhone Xより30分、バッテリーが長持ちするとうたっており、通話20時間、インターネット12時間、ビデオ再生14時間、オーディオ再生60時間の連続使用が可能である。iPhone XS MaxはiPhone Xより1時間半長持ちするとし、こちらは通話25時間、インターネット13時間、ビデオ再生15時間、オーディオ再生65時間の連続使用が可能となっている。

またもう1点メリットとして感じられたのは、ステレオ再生だ。iPhone XSシリーズはこれまでよりもよりワイドなステレオ再生が楽しめるとうたっているが、物理的に左右のスピーカーが離れているiPhone XS Maxは、iPhone XSよりもさらに豊かなステレオ効果が得られる。

iPhone XSシリーズではビデオ撮影の際の音声がステレオ録音となっているが、撮ったときの情景と音場が蘇るようなリアルな表現力は、これまでにない驚きの体験だった。