この数年で大きく注目されるようになったものの1つに仮想通貨があります。国や中央銀行が管理する旧来の通貨と違い、インターネットなどで取引され、デジタル通貨などとも呼ばれています。国などからの管理を受けないため、自由な取引が可能ですが、実際の価値についてはどこからも保証がないのも特徴といえます。最近では、国内でも仮想通貨による支払いが可能なショップが増えています。

その一方で、仮想通貨のシステムを悪用したサイバー攻撃が2017年頃より確認されるようになりました。例えば、仮想通貨の高騰に伴い、仮想通貨のマイニングを不正に行う仮想通貨発掘ツール「コインマイナー」の検出が、2017年10月から急激に増加しています。

仮想通貨が標的に。PCに加えスマホも攻撃対象

セキュリティベンダーのトレンドマイクロは、日本と海外の脅威動向を分析した「2018年上半期セキュリティラウンドアップ」(2018年9月3日発表)のなかで、2018年上半期におけるコインマイナーの検出台数が、全世界で前期比約2.4倍となる78万7,146件に増加したと発表。国内での検出台数は、過去最大だった2017年下半期の31万6,744件を超え、41万5,036件に上っているとしています(この数字の中には必ずしも不正とはいえないものも含まれます)。

  • 仮想通貨のマイニングを不正に行う「コインマイナー」の日本における検出台数推移(トレンドマイクロの2018年上半期セキュリティラウンドアップ)。仮想通貨をとりまく環境で、サイバー攻撃が2017年の第4四半期以降、急激に増加しています

仮想通貨の価格が上昇するに従い、攻撃する手口の多様化も観測されています。2018年上半期に新たに確認された不正な「コインマイナー」のファミリー数は47種類。トレンドマイクロ コンシューママーケティング部 プロダクトマネジメントグループでシニアマネージャーを務める木野剛志氏は「多くのサイバー犯罪者が仮想通貨を標的に攻撃を行っていることが伺える」といいます。

今後、直接的に仮想通貨を狙った攻撃が増加するとの予測もありますが、仮想通貨のマイニング(採掘)を悪用したサイバー攻撃も多発しています。PCだけではなく、スマホなども攻撃対象となっている点にも注目です。