NTTデータは9月11日、LeapMindおよびNTTデータ・スマートソーシングと共同で、ディープラーニングの利用を支援するコンサルティングサービスを提供開始した。

  • サービスの提供イメージ

    サービスの提供イメージ

新サービスでは、同社の技術者がユーザー企業の学習データ作成から組み込みディープラーニング開発および運用までをサポートし、LeapMindの提供するディープラーニング関連ソリューション「DeLTA-Mark」「DeLTA-Lite」を利用し、学習データ作成ではAI領域のBPOに強みを持つNTTデータ・スマートソーシングと連携してサービスの提供を行う。

例えば、製造業で画像解析による製品の不適合検知や、インフラ業界で設備の予防保全を検討しているユーザー企業に対し、製品・設備からのデータ取得、学習データ作成、異常検知モデル構築と組込み機器への実装、及び現場へのモデル導入・運用までをワンストップでサポートする。

今回の連携により「大量・高品質な学習データ作成の効率化」「組み込みディープラーニングモデルの導入効果の素早い検証」「現場へのモデル導入コスト・ハードルの低減」の3点を実現するという。

大量・高品質な学習データの効率的な作成に関しては、学習データの作成では大量のデータに対してアノテーション作業を行う必要があり、膨大な作業量かつ複雑なオペレーションを伴うため、ユーザー自身での実施は困難だったという。同サービスでは、NTTデータ・スマートソーシングのAI領域におけるBPOの経験を持つ専門部隊が学習データ作成支援ソリューションであるDeLTA-Markを利用し、大量・高品質な学習データを効率的に作成する。

組み込みディープラーニングモデルの導入効果の検証に関しては、これまで効果検証には、モデル構築からモデル圧縮、ハードウェアへの実装の工程に約3カ月要していたため、同サービスでは組み込みディープラーニングモデル構築ソリューションであるDeLTA-Liteの導入でディープラーニングモデルの学習から組み込み機器への実装までをワンストップで行い、工程を約1日に短縮するという。

現場へのモデル導入コスト・ハードルの低減については、一般的にディープラーニングモデルを運用するには高価なプロセッサを用いるが、DeLTA-Liteの機能「モデル圧縮」で低消費電力なFPGAなどの安価なハードウェア上で動作するモデルの作成が可能となり、ユーザー企業のモデル導入コスト・ハードルの低減を可能としている。

同サービスにおける3社の役割は、NTTデータはAI領域での新規事業開拓・ソリューション開発を担う「次世代技術戦略室」、200人のアナリスト、データサイエンティスト、コンサルタントおよび1500人の組み込み技術者が属する「AI&IoT事業部」が中心となり、ディープラーニングモデルの構築およびビジネスでの利用を支援する。

LeapMindは、プログラミングが不要な組込みディープラーニングモデル構築ソリューションであるDeLTA-Liteおよび、ディープラーニングモデル構築のための学習データ作成支援ソリューションであるDeLTA-Markを提供する。

NTTデータ・スマートソーシングは、国内5拠点のBPOセンタと、複数のAI関連BPOサービスの実績を生かし、ディープラーニングモデル構築に必要となる学習データの作成を支援。NTTデータでは、2020年までにAIおよびIoT領域において、500億円規模売り上げの拡大を目指す。