アッヴィは8月29日、同社のジェームス・フェリシアーノ社長が現在のビジネス状況についての説明を実施。2017年に表明していた2019年のオンコロジー領域への参入を改めて強調した。

  • アッヴィのジェームス・フェリシアーノ社長

    アッヴィのジェームス・フェリシアーノ社長

同社の国内ビジネスは、2013年から2017年の年平均成長率(CAGR)は8.9%と、国内医薬品市場のCAGR1.7%に比べて大きく伸び、売上高も2013年の約600億円から2017年には約846億円へと伸長した。フェリシアーノ社長は、「あくまで参考値レベルでの数値となるが、順調に成長していることは事実で、従業員数も1000名を突破する規模へと成長している」と、好調さをアピールする。

2018年も上半期を終えた段階だが、自己免疫疾患治療薬「ヒュミラ」を筆頭に、C型肝炎治療薬「マヴィレット」、RSウイルス感染症重症化予防注射薬「シナジス」、進行期パーキンソン病治療薬「デュオドーパ」の4製品を中心に好調に推移しているとのことで、「2桁成長と、初のトップ20入りを目指す。そのためには、成長を可能とする企業文化が必要。そのための組織と文化を育ててきた」(同)とする。

日本は本社に次ぐ規模の開発拠点

また同社は、日本での開発部門の人員拡充を推し進めており、その数は北米の本社に次ぐ250名と、本社を除く最大の開発拠点となっており、日本に対するコミットメントであることを強調する。

パイプラインも、日本のメディカルニーズに即したものであったり、小児患者や希少疾患に対しても積極的に取り組んでいるとしており、国内臨床試験の数も2018年は7月30日時点で51件、そのうちの約8割が国際共同試験とのことで、グローバルの開発プログラムに参加することで、承認資格をいち早く得る体制が整ってきているとする。

がん領域参入第一弾は、血液がんを計画

また、「今後はオンコロジー領域にもフォーカスしていく。患者の新たな治療の選択肢を早期に提供できるように準備を進めている。まずは血液がんに参入する」(同氏)と、改めて2019年のオンコロジー領域への参入への意欲を表明。ADC(抗体薬物複合体)の開発も11プロジェクトが新興しているとし、「公開されている範囲でのADC開発の数としては、我々がもっとも多い。ADCのテクノロジーは、今後の中心的なパイプラインになる可能性がある」(同)との見方から、今後も注力していくとした。

なお、同氏は、これまでのフォーカスエリアである自己免疫疾患領域に対し、複数の新薬が臨床後期段階にあり、これらを市場に展開していくことで、「自己免疫疾患領域のリーダーになることを目指す」とするほか、2019年にがん領域への参入を図ることで、今後の新たな成長ドライバーへと育てていくとし、そのための社内の体制構築などを着々と進めていくとしていた。