9月2日より放送がスタートする「仮面ライダー」最新作『仮面ライダージオウ』。本作の5・6話に、2003~2004年に放送された平成仮面ライダー第4作『仮面ライダー555/ファイズ』の乾巧(演:半田健人)と草加雅人(演:村上幸平)が登場することが明らかになった。

  • 左から村上幸平、半田健人、奥野壮、押田岳、大幡しえり

「時計」をモチーフに時空を巡る「タイムトラベルライダー」として、歴代平成ライダーと出会い、彼らの力とともに戦う『仮面ライダージオウ』。26日にテレビシリーズの最終回を迎えたばかりの『仮面ライダービルド』からは桐生戦兎(演:犬飼貴丈)、万丈龍我(演:赤楚衛二)が登場することも発表されている。

2003年に放送された連続テレビドラマで、平成仮面ライダーシリーズの4作目にあたる『仮面ライダー555』。変身ヒーローと怪人が現実社会に出てきたら、人々はどのような対応をとるのか、といったリアリティを突き詰めるドラマ作りを目指した『クウガ』(2000年)、立場の異なる3人の仮面ライダーがそれぞれの信念に基づいて行動する群像劇を描いた『アギト』(2001年)、そして複数の仮面ライダー同士が自分の「願い」をかなえるため最後の一人になるまで争い合うという、ヒーローの「正義」に大きな揺さぶりをかけた話題作『龍騎』(2002年)と続いてきた平成ライダーで、4作目の『555』では原点である第1作『仮面ライダー』(1971年)を見つめ直し、「ヒーロー」と「怪人」の存在意義を破壊した上で再構築を試みる、興味深いドラマが指向された。

『555』では、一度死を迎えた人間が「覚醒」して生まれ変わった「オルフェノク」なる怪物が、人間を襲って命を奪う「敵」として登場する。このオルフェノクと戦う「味方」として活躍するのが、ファイズギアを使って仮面ライダーファイズに変身する乾巧や、園田真理、菊池啓太郎といった仲間たちである。ドラマは巧たちの戦いを描きながら、一方でオルフェノクとして生きる道を選んだ木場勇治、長田結花、海堂直也という若者たちの苦悩や葛藤も同時に描いており、単なる「正義が悪を倒す」勧善懲悪の物語ではない、確固たる主義主張を秘めた各キャラクターが織りなす見応えのある熱い群像ドラマを展開した。第13話より登場したの草加雅人は、カイザギアによって仮面ライダーカイザに変身。幼なじみの真理を守り、オルフェノクを倒すことだけに執着し、自分の目的を果たすためならどんなに酷い嘘をつくことも平気という非常にクセの強い草加は、『555』のドラマを語る上で絶対に外せない重要な存在である。

『ジオウ』の主人公・常盤ソウゴ/仮面ライダージオウ(演:奥野壮)たちが、匠や草加とどのような物語を繰り広げるのか、期待が高まる。

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