NECは、EUの次世代インターネット官民連携プログラムで開発・実装された基盤ソフトウェア「FIWARE」を活用した検証用スマートシティ向けデータ流通基盤を沖縄県に設置し、10月から運用を開始すると発表した。

本環境は、同社が今年の4月から販売を開始したスマートシティ向け「データ利活用基盤サービス」の検証用環境で、国内だけでなく、アジア企業・官公庁をターゲットとして無償提供を行う。

「データ利活用基盤サービス」は、地域の活性化や安全など、都市における課題解決に向けて、都市や地域に分散して存在する様々な分野・領域のデータ(防災、観光、交通、エネルギー、環境など)やIoT技術などを活用して収集したデータをクラウド上で蓄積し、共有・分析・加工して提供するサービス。デジタルトランスフォーメーションを支えるNEC the WISE IoT Platformの統合IoT基盤の1つとして提供される。

  • 「データ利活用基盤サービス」の概要

今回提供する検証用環境では、スマートシティ向けのアプリケーションをはじめとするサービス開発や各種IoTゲートウェイ・デバイスの接続検証や基盤のモジュール開発、オープンデータ等のデータ連携検証などに利用可能で、企業におけるアプリケーション開発者やソリューションプロバイダー、公的機関、研究機関など、様々な組織や企業、個人が共創し、データ利活用に向けた検証が可能な環境を提供する。

機能としては、情報を表示するダッシュボード機能「簡易ダッシュボード」、コンテキスト管理情報の変化を履歴データとして蓄積・参照する機能「履歴データストレージ」、アプリケーションへ地理情報を提供する機能「地図基盤(GIS)」、画像・動画などのバイナリデータを管理するストレージ機能「バイナリデータストレージ」、都市に存在するモノ・コトをデータ(コンテキスト情報)として統合管理し、データ提供者、データ利用者へオープンAPIを提供する機能「コンテキスト管理」、一般的なセンサ機器以外からのデータをオープンAPI(NGSI)へ返還する機能「プロトコル変換」がある。