女優の北川景子が、10月20日と27日にNHKで放送されるドラマ『フェイクニュース』(総合・21:00~21:49)で主演を務めることが14日、わかった。北川にとって、NHKでは初めての主演作となる。撮影は8月中旬から9月末、関東近郊で行われる予定。

北川景子

北川景子

同作は、TBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』などで知られる脚本家・野木亜紀子氏がNHKに初めて書き下ろす社会派エンターテイメントドラマ。大手新聞社からネットメディアに出向した東雲樹を北川が演じ、インスタント食品への青虫混入事件に端を発するフェイクニュース騒動に立ち向かう姿を描く。北川のほか、光石研、永山絢斗、矢本悠馬、新井浩文、岩松了、杉本哲太らが出演する。

撮影を前に北川は、「真実をあぶり出すことをテーマに熱く演じたい」と気合いをみなぎらせ、「真実と嘘、人は何を信じるのか、そんな普遍的なテーマを野木さんがエンターテイメント性あふれる脚本で書いてくださっています。野木さんとも初めてご一緒させていただき嬉しく思います。私個人としましては土曜ドラマも初となります。ネット社会の今だからこそみなさんに見ていただきたい作品です。楽しみにしていてください」と呼びかけている。

また、自身のブログでも「インターネットの普及により、PV数を稼ぐことだけが目的のフェイクニュースが日々氾濫しています。今回の作品にも事実ではない噂が一人歩きし、インターネットで特定され吊るし上げられ、人生が大きく変わってしまう登場人物が出てきますが、それは現代のこの世の中で誰の身にも起こり得ることだと思います」「PV数稼ぎの記事の杜撰な実態、無責任なSNSの投稿が生む危険、樹が訴えたい報道のあり方とは。私は真実をあぶり出すことをテーマに、熱く演じたいと思います」と本作への思いをつづっている。

■北川景子コメント
今回、私は大手新聞社からネットメディアに出向してきた樹という女性を演じます。元大手新聞社の記者であったプライドを持つ熱い女性です。記者である以上、きちんと裏ドリや取材をしてから真実を報じるべきだと、信じて疑わない樹は、ネットメディアに対しては一般素人でも簡単に記事を投稿でき、誰でも、たとえそれが真実でなくとも世の中に発信できてしまう危険なものであり、真実が歪曲されてしまうことも多々あると日々ネットメディアに勤務しながら釈然としない思いを抱いています。そんな樹がひょんなことからSNS で話題の事件の真相をとことん調べることになる、というのが、とても面白いと思いました。

何が真実で何が嘘なのか、溢れる情報を取捨選択する力、何を信じるべきなのか判断する力が、現代を生きる私たちには必要だと感じます。

今回のドラマでは、真実をあぶり出すことをテーマに熱く演じたいと思います。真実と嘘、人は何を信じるのか、そんな普遍的なテーマを野木さんがエンターテイメント性あふれる脚本で書いてくださっています。野木さんとも初めてご一緒させていただき嬉しく思います。私個人としましては土曜ドラマも初となります。ネット社会の今だからこそみなさんに見ていただきたい作品です。楽しみにしていてください。

■野木亜紀子コメント
2017年の春、北野プロデューサーから「オリジナルが作りたい」という話をいただき、じゃあ互いに興味があるネタはなんだろう、と話し合っているうちに合致したのが「フェイクニュース」でした。当時はまだファクトチェックどころかフェイクニュースという言葉そのものが一般に浸透していなかったため、フェイクニュースとはどういうもので何が問題かという「フェイクニュース入門」のドラマを考えていました。年が明け2018 年。前の仕事がようやく終わり、さあ書くぞと周囲を見まわしたら、フェイクニュースを取り巻く状況は一変していました。 当初のプロットはすべて捨て、まるっきり新しいドラマを作ることにしました。おそらく半年もすれば今の内容も古くなっていることでしょう。一方で、このドラマで描いている混乱は、半年後、一年後、十年後ですら変わらずに起こるような気もしています。まったく喜べません。とはいえ、これはフィクションです。エンターテインメントドラマです。「NHK!社会派!現代社会に警鐘!」なんていうと難しいドラマのようですが、いうても青虫です。青虫と登場人物たちの悲喜こもごもを、軽い気持ちで観ていただけたら幸いです。