――普段、思っていることをダイレクトに出していかない魁利だからこそ、時折見せる"本音"というか、悲壮なまでの決意や覚悟が生きてくるのでしょうね。ルパンレンジャーの3人はみな「大切な人を取り戻したい」という目的で快盗になりましたが、3人は「誰かが倒れても残された者で目的を遂行すればいい」というルールを決めてはいるものの、互いに助け合うチームワークがしっかりとあるように思えます。伊藤さんの視点から、仲間とのコンビネーションがどのようなものなのか教えてください。

透真を演じる濱正悟くんは、実際にも役の年齢でも上で、頼り切っています。もう何事にもムダな言葉はいらないというか、何も言わなくてもわかりあえる「相棒」といえますね。初美花(工藤遥さん)はクールに決めているルパンレンジャーを照らしてくれる「太陽」のような存在。ルパンレンジャーの「明るい」部分を一手に引き受けてくれて、ときどき魁利とのドタバタがあったり、可愛らしさをすべて初美花に任せている感じですね(笑)。

――明るさといえば、魁利も劇中でけっこう思いきった「変顔」を見せたりすることがあって、クールなだけでなく等身大の青年の部分をも表現されていますね。

圭一郎がけっこう「顔芸」をやりますから、僕も負けてらんないなって(笑)思いながらやっています。やっぱり「顔の表情や動作などは大きくしないと、子どもがわからないよ」と言われたりもしますので、ある程度意識はしていますね。

――快盗コスチュームを身に着けてのアクションはまさに華麗の一言なのですが、アクションシーンでの苦労話などがあったら教えてください。

快盗のときは、いつも白手袋を着けているのですが、これがすごく滑る生地なんですよ。この状態で銃を片手で持ったりするのですが、銃が重いので気をつけて取り扱わないとスルッと抜けてしまったり……。そういうところは常に注意しています。あとは、革靴が動きにくいというのもあります。靴底がけっこう薄いので、長い間履いていると足が痛くなりますし。全体には、カッコよく、美しく、クールにというのが快盗らしいアクションなので、ある程度できるようになるまでが大変でした。最初のころは、「顔が固い、ぎこちない」と言われることもしばしば。今後も、アクション監督の福沢(博文)さんを思いっきり信頼しつつ、快盗としてカッコいいアクションができるようになるのが自分の課題だと思っています。

――ギャングラーの前に3人そろって姿を見せる時の立ち方なんて、まさに華麗な雰囲気を醸し出されていますが、あれも決まるようになるまで練習をされたりしましたか。

普段の生活であんなに「肩を入れる」こととか「ナナメに立つ」ことなんてないですからね(笑)。どういう風にポーズを取れば快盗らしく見えるか、かなり気にしながら練習しました。最近ではだいぶ慣れてきたように思っています。

――ところで、いつも快盗のコスチュームで行動している魁利ですが、一度は国際警察の制服を着てみたい、なんて思いませんか?

えっ(少し困って)!? ……似合うかなあ(笑)。でも、ちょっとは興味がありますね。快盗と国際警察が「服だけ」入れ替わる回とかあったら、楽しいかもしれません。

――第1、2話や今度の劇場版を手がけられたメイン監督の杉原輝昭さんからは、演技についてどのようなアドバイスをもらいましたか。

一番初めの撮影のときに杉原監督から言われた言葉があります。それは「魁利の兄と圭一郎は"似ている"」ということです。圭一郎のまっすぐな正義感と、お兄ちゃんの優しいまっすぐな部分が重なって見える分、快盗をやっている魁利にとっては辛いんじゃないかな、ということを杉原監督から言われました。その言葉が僕の心に染みて、魁利の役作りにそのことを生かしていこうと思いました。