いい人ほど貧しくなるという、残酷なまでの現実があります。ここでいう「いい人」とは、周囲から嫌われないよう、いい人だと思われるよう、必要以上に他人の目を意識している人のことです

◆年収が安くても「自分はこんなものだから」と思っていませんか?
ここでいう「いい人」とは、周囲から嫌われないよう、いい人だと思われるよう、必要以上に他人の目を意識している人のことです。

そんないい人は、お金を稼ぐことに対する罪悪感があります。だから、お金の話をするのはいやらしいと思っていて、思い切った値付けや正当な対価の要求ができません。

代金を請求する場合も、高い値段をつけるのは恐れ多いとか、稼ぐことは他人から(弱者から)お金を搾取して、自分だけがトクしているように感じ、かけた労力に対して非常に安い金額をつけようとします。

また、他人の目を過剰に気にするということは、自分の価値観よりも他人の価値観を優先させるということであり、それはつまり自己肯定感が低いということを意味します。だから自分は大したことはできないと過小評価しやすい。

自分の年収が安くても、自分はこんなものだから、と低い水準で自分を納得させ、満足しようとします。年収1千万円なんて無理だ、と最初から自分に線引きし、挑戦することもなくあきらめてしまいます。

つまり、自分の限界を定めているのは、ほかの誰でもない「自分」。こうして、「いい人ほど貧しい」という、救いのない現実が起こるのです。

たとえば、大学3年生の若者が就職活動を前に、あなたに相談に来たとします。話してみると、当時の自分と比べてとてもしっかりしている。特段自分に相談に来る必要はなさそうに感じる。

しかし彼の口から、「自分は3流大学で成績も良くないから、こんな一流企業に応募しても仕方ないですよね。どうせ落ちるなら、最初から別の中小企業を受けたほうがいいですよね」という言葉が出たら、あなたはどう答えるでしょうか。

「だよね~」とは言わないでしょう。むしろ「そんなことないよ。チャレンジしてみる価値はあると思うよ」と答えるのではないでしょうか。

そして、「でも、自分なんかには無理では?」という反応が返ってきたら?

きっとあなたは、「自分で自分の限界を定めることなんてないよ」「そんな過小評価しなくても、君はとてもしっかりしているよ」「そんなふうに最初からあきらめるなよ」と助言するのではないでしょうか。

そう、実はみんなわかっているんです。自分の限界を定めるのはいつも自分。自分の夢をあきらめるのはいつも自分。自分の未来を裏切るのはいつも自分であるということを。

そこで、自分を過小評価する自分から脱出するためのおまじないの言葉を紹介します。

「奇跡が起こるのを待つより、自ら奇跡を起こしてみせたほうがかっこいいだろ?」
「勇者とは、恐れを知らない人ではなく、恐怖でビビッて足がすくんでも、足を前に出す度胸がある人のこと」
「世間があっと驚くのは、『お前には無理』とみんなが言うことを成し遂げたとき」
「自分をバカにしてきたヤツらを見返す方法が一つだけある。それは成功することだ」

今日から人目を気にするよりも、自分の価値観をもっと大事にしてみませんか?

参考文献)「いい人をやめれば人生はうまくいく」(日本実業出版社)


文=午堂 登紀雄(マネーガイド)