夏はスポーツで体を鍛えるのにも適したシーズン。と、わかっていても、暑い日が続くとついエアコンの効いた部屋から出るのがおっくうになるものです。体を動かしながら、音楽も心地よく聴けるイヤホンがあれば重い腰が上がるのでは。

いま、スマホやポータブルオーディオプレーヤーとBluetooth接続するワイヤレスイヤホンが人気です。特に、本体を防水・防滴加工とした汗や雨に強いスポーツイヤホンには、メーカー各社の注力モデルがそろっています。人気ブランドの最新モデルや、注目機能を搭載した機種など、押さえておきたい個性派、5モデルをピックアップしてみましょう。なお、熱中症の危険があるため、暑い日の運動には細心の注意を心がけてくださいね。

Beats by Dr.Dre「Powerbeats3 Wireless」

[発売時期] 2016年秋 [直販価格(アップルストア)] 19,800円(税別) [カラー] レジスタンス・ブラックレッド、ブラック、ホワイト、Popインディゴ、Popマゼンタ、Popブルー、Popバイオレットなど [おもな付属品] イヤーチップ(4サイズ)、キャリングケース、USB充電ケーブル [対応コーデック] SBC、AAC

体を動かすスポーツシーンでイヤホンを使って音楽を聴く場合、何よりもまず耳元の装着感を安定させることが大切です。ただ、耳の形は人それぞれ違うので、「この装着スタイルなら誰にでもフィット」という絶対的な正解はありません。筆者の体験では、耳の外側に引っ掛けるイヤーハンガーを使う、本機のようなイヤホンの信頼度が比較的高いと思っています。

このPowerbeatsシリーズは、Beatsの豊富なラインナップの中でもロングランヒットを記録する定番イヤホンです。最新モデルの「3」には、アップルがBluetoothオーディオ向けに開発したコントロールICチップ「Apple W1」が搭載されています。

iPhoneに近づけるだけで、画面にペアリング設定のアニメーションが表示されて、ステップに従ってすばやくペアリングできます。バッテリーのスタミナは約12時間。わずか5分間で約1時間分をチャージ(充電)できるFast Fuel機能が備わっています。ジョギングの支度をしながらイヤホンのバッテリー切れに気がついても、着替えている間に充電完了です。

その音は、低音に大きく偏らない、バランスよいサウンドが特徴。ブランド10周年を記念した「レジスタンス・ブラック」など、カラバリがとにかく豊富です。

パイオニア「E7wireless (SE-E7BT)」

[発売時期] 2017年秋 [直販価格] 9,158円(税込) [カラー] イエロー、グレー、レッド [おもな付属品] イヤホンチップ(3サイズ)、セキュアイヤーフィン(シリコン、3サイズ)、キャリングポーチ、USBケーブル [対応コーデック] SBC、AAC、aptX

パイオニアの「E7wireless (SE-E7BT)」は、イヤーハンガーとイヤーチップを装着した本体をつなぐパーツに、ボールジョイントを組み込んだ特許技術「3D Active Fit」構造を採用。抜群に安定した装着感が得られます。装着スタイルも、イヤーハンガーとイヤーフィンから選択可能です。スポーツイヤホンとしての使い心地を高めるため、ディティールまで研究を尽くしています。

独自のアプリ「Notification App」と連携して、Androidスマホに届いた通知やメール、SNSのメッセージを音声で読み上げてくれる機能も搭載。スマホの画面を頻繁にチラ見しなくてよいので、音楽再生とトレーニングにますます集中できます。

上位オーディオコーデックのaptXやAACをサポート。音質はパイオニアらしく、特定の帯域を強調せず、クリアな切れ味を重視。ロックやダンスミュージックは鮮度の高いリズムを気持ちよく再現してくれるので、トレーニングの快調なペースを作ってくれるはず。

ゼンハイザー「CX Sport In-Ear Wireless」

[発売時期] 2018年6月 [実勢価格] 16,000円前後(税込) [カラー] ライムイエロー [おもな付属品] イヤーアダプターセット(4サイズ)、イヤーフィン(3サイズ)、ケーブルクリップ、キャリングポーチ、USBケーブル [対応コーデック] SBC、AAC、aptX、aptX LL

良質なスポーツイヤホンは、欧米を中心としたフィットネスの盛んな地域のブランドからも数多く発売されています。ゼンハイザーの新製品である本機もそのひとつ。

以前、大手スポーツアパレルのブランドと共同でイヤホンを開発した実績もあるゼンハイザーが、そのノウハウを詰め込んで完成させました。軽量ネックバンドスタイルによる、快適な装着性が特徴です。本体には防汗加工を施しています。

Bluetoothのオーディオコーデックでは、低遅延性能をさらに高めたaptX Low Latencyに対応。リップシンクが大事な映画やドラマの動画を見たり、スマホゲームを楽しむときに最適なイヤホンでもあります。音質はビビッドな中高域とタイトな低音が魅力。活き活きとしたボーカルと、タイトに引き締まったビートが体の動きにキレを与えてくれます。

JBL「Reflect Fit」

[発売時期] 2018年4月 [直販価格] 17,880円(税別) [カラー] ブラック、ブルー、レッド [おもな付属品] イヤーチップ(3サイズ)、スタビライザー(3サイズ)、キャリングポーチ、USBケーブル [対応コーデック] SBC

本体にセンサーを内蔵して、心拍数など生体データを計測できるリストバンド型のウェアラブルデバイスは、ヘルスケア用途でも人気ですね。イヤホンで同じことができるデバイスは、まだそれほど多くはありません。この「Reflect Fit」のように、本体にセンサーを乗せて心拍データをモニタリングできるヒアラブルデバイスは、使ってみると色々と役に立つ発見があります。

ワイヤレスイヤホンはスマホとペアリングして使うものなので、イヤホン側で集めた心拍データをトレーニングアプリなどに読み込んで、ワークアウトデータと同期させて体力・健康増進のために活用できます。

Reflect Fitには、ネックバンドのボタンを押すと心拍数を音声で読み上げてくれる、シンプルで便利な機能も付いているので、これだけでも実用性に富んでいます。ケーブルには光を受けると反射するリフレクターを付けており、夜間のランニングやウォーキングで身に着けると安全性もアップします。

NuForce「BE Sport4」

[発売時期] 2018年5月 [価格] 9,880円(税別) [カラー] ブルーグレー、シルバーホワイト [おもな付属品] SpinFit CP230イヤーピース1セット(Mサイズ)、シリコンイヤーピース(3サイズ)、イヤーフック(9セット)、スポーツポーチ、ケーブルタイ、USBケーブル [対応コーデック] SBC、AAC、aptX

完全ワイヤレスイヤホンの中にもスポーツ仕様をうたうモデルが増えていますが、ネックバンドスタイルのイヤホンは、音楽を聴いていないときは首もとに下げておけるのが魅力。本機はイヤホンの背中の部分に内蔵するマグネットをペタッとくっつけると、ペンダントのように装着できます。そして再び音楽を聴くときにはさっとリスニングポジションに戻せます。

ケーブルの被覆には高耐久性樹脂素材のKevlarを使っているので、体を激しく動かしても断線しにくいつくり。独自のSpinFit TwinBladeダブルフランジイヤーピースは、耳に深くフィットして高い遮音性が得られます。クリアで抜けのよい高域と、明るくエネルギッシュなミドルレンジ。J-POPや洋楽ロックのボーカルによく合いました。


最近のワイヤレスイヤホンには、雨の日のアウトドアリスニングを想定して、比較的高い防水・防滴性能を搭載するモデルが増えています。ただ、しっかり汗をかきながら体を動かす場合に最適なイヤホンは、使用後に付着した汗を拭いたり、軽く水で洗い流せる素材や形状のものがベターです。メンテナンスが楽にできることにも気を配って選びたいものです。

大切な装着感は、イヤーチップ交換であとから調整・改善できる部分もありますが、耳元のフィット感は個人差が大きいもの。また、体を動かす度合いによっても、求められるフィットの強度も変わります。店頭に並ぶ実機でフィッティングを確認できる機会を、ぜひ活用してください。

ワイヤレスイヤホンのこれからのトレンドについては、ますますセンシング技術との融合が進んでいくでしょう。アップルの次期「AirPods」には心拍センサーが搭載されるというウワサもあります。加えて、海外のスタートアップ企業が開発したものを中心に、最先端のセンシング技術を盛り込んだヒアラブルデバイスが続々と誕生しています。IoT側のテクノロジーや知見も巻き込んだハイテクなスポーツイヤホン……、これから一気に花咲く機運も高まっています。