カジタクはこのほど、「夫婦の家事・育児分担の実態および意識の違い」に関する調査結果を明らかにした。同調査は6月30日~7月2日、東名阪(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県)における、20~59歳の既婚男女1,600名を対象として、Webアンケートによって実施されたもの。

はじめに「もし仮に、仕上がりや出来栄えを考慮し、自身および配偶者が行う家事・育児に時給をつけるとしたら、いくらくらいだと思うか」を聞いたところ、妻の11.7%は夫の家事を「時給100円未満」と回答した。「時給100円以上~500円未満」の13.2%と合わせると24.9%で、全体の4分の1が夫の家事を「時給500円未満」と思っていることがわかった。

  • 家事と育児の時給

    家事と育児の時給

また、夫の家事を「時給1,000円以上」と回答した妻は23.1%で、夫が自分自身を「時給1,000円以上」と回答した36.7%よりも13.6pt低かった。回答から割り出した夫の家事の時給の平均額は784円となった。

次に「日常生活でストレスに感じること」を聞くと、妻は「家事」(46.4%)が多かった。「家事」と回答した夫をみると13.1%で、妻よりも33.5pt低かった。一方、夫が日常生活におけるストレスとして最も多く挙げていたのは「仕事先・学校」(40.0%)だった。

  • 日常生活でストレスに感じること

    日常生活でストレスに感じること

続いて「家事・育児でストレスに感じること」を質問すると、特に子と同居している働く妻の「忙しくて自分が思ったような段取りで家事・育児ができない」(54.3%)、「家事・育児が忙しくて自分の時間が取れない」(54.3%)という回答が目立った。

一方、夫が家事・育児でストレスに感じることは「配偶者と家事・育児への価値観が違う」(41.4%)、「家事・育児の不満を配偶者に言い辛い」(30.7%)が多く、家事・育児に関しては夫婦間で異なる点にストレスを感じていることがわかった。

「夕食を作る」「洗濯機を回す」「風呂を掃除する」など、主な家事・育児の30項目のうち、自分が行っている項目を挙げてもらったところ、平日で妻が行う家事・育児は平均22個、夫が行う項目は平均7.6個だった。休日は妻が21.1個に対して夫は9.8個で、平日・休日ともに、家事・育児は妻が多く担っていることがわかった。

自身と配偶者は「一日当たりどのくらい家事・育児に時間をかけているか」を聞くと、夫婦間での意識の差が最もあったのが平日の夫の育児・家事の時間についてだった。

  • あなたと配偶者は、一日当たり、どのくらい家事・育児に時間をかけていますか

    あなたと配偶者は、一日当たりどのくらい家事・育児に時間をかけていますか

さらに、「夫の家事・育児を行っている時間」の回答で最も多かったのは、52.9%で「一日1時間程度」だった。また、「全くしていない」は17.4%だったが、妻の49.9%が「夫は平日に家事・育児を全くしていない」と回答した。

一方、「妻が家事・育児に5時間以上費やしている」と回答している夫は、平日・休日ともに40%以上だった。妻が5時間以上と回答したのは、平日が33.2%、休日が33.5%で、夫が思うよりも短い時間で家事・育児をこなしていることがわかった。

このほか、「夫が行っている各家事・育児で、満足度が高いもの」を尋ねたところ、「ゴミを捨てに行く」(53.6%)、「買い物へ行く」(48.9%)、「風呂を掃除する」(33.5%)が多かった。

また「夫にもっとやってほしい家事・育児」では、「風呂の掃除」(48.2%)、「部屋を片づける」(45.8%)、「掃除機をかける」(41.1%)が上位を占めた。

  • 妻が夫にもっとやって欲しい 家事・育児ランキング

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