STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、出荷前の組込みSIM(eSIM)への通信認証情報(証明書や通信事業者のプロファイルなど)の書込みに向けたGSMAの認定を取得したことを発表した。通信認証情報の書込みによりカスタマイズされたeSIMは、小型化に加え、セキュリティおよび柔軟性の向上を実現する。

  • モバイル/IoT機器向けeSIMをパーソナライズするためのGSMA認定を取得

    モバイル/IoT機器向けeSIMをパーソナライズするためのGSMA認定を取得

超小型かつ完全な組込み型で、電子的な再設定ができるeSIMは、スマートフォン内部の省スペース化に貢献するため、さらなる機能やバッテリ容量の追加を可能にする。また、スマート・ウォッチやIoT機器(スマート・メータ、リモート・センサ、ゲートウェイなど)といった広範な用途を対象に、ネットワークに接続されるさまざまな種類の小型機器に活用することができるという。

STは、実績あるST33セキュア・マイクロコントローラをベースとしたパーソナライズ済みeSIMを、追加プログラミングすることなく、すぐに使用できる状態でユーザの製造拠点に直接供給することできる。これにより、eSIMのサプライ・チェーンが効率化され、運搬にかかるオーバーヘッド削減と開発期間の短縮が可能になるため、機器メーカー、モバイル・ネットワーク事業者、およびSIMのオペレーティング・システム(OS)ベンダは、高い利便性、経済性、およびビジネス効率というメリットを得ることができる。

STは、セキュリティと信頼性に関するGSMAの仕様に準拠したeSIMを製造する既存の認定に加え、 GSMAのSecure Accreditation Scheme for UICC Production(GSMA SAS-UP)に基づくeSIMパーソナライゼーション・データをセキュアに適用するための認定をさらに取得することで、eSIMメーカーとしての主導的地位を強固なものにしていくということだ。