マウザー・エレクトロニクス(Mouser Electronics、以下マウザー)は、サイプレス セミコンダクタ(Cypress Semiconductor、以下Cypress)の超低消費電力MCU「CYW20719 デュアルモード Bluetooth ワイヤレス・マイクロコントローラ」の取り扱いを開始したと発表した。

  • CYW20719 デュアルモード Bluetooth ワイヤレス・マイクロコントローラ

    CYW20719 デュアルモード Bluetooth ワイヤレス・マイクロコントローラ

同製品は、IoTアプリケーションに最適化された超低消費電力のMCU。Bluetoothコア仕様 5.0(LE 2Mbps オプション機能搭載)に準拠し、meshネットワークに対応している。先進の40nm低電力CMOS製造プロセスを採用して製造された、このシステムオンチップ(SoC)は、高いレベルの性能と集積度により、外付け部品を削減し、アプリケーションの実装面積と総コストを最小限に抑えるという。

また、マウザーより購入可能なCypressの「CYW20719 マイクロコントローラ・サブシステム」は、浮動小数点ユニット(FPU)付き96MHz Arm Cortex-M4 マイクロコントローラ、512KBのRAM、2MBのROM(スタックとドライバを含む)、1MBのプローブプルーフFlashメモリを内蔵している。このプローブプルーフFlashは、一度プログラムされると、ハッカーにデバイスをリプログラムされて機密性の高いユーザーデータや決済情報にアクセスされることを防止するだけでなく、競業企業がフラッシュダンプによりファームウェアIPをリバースエンジニアリングすることを阻止するという。さらにセキュリティを強化するため、CYW20719には、ECDH、RSA、AES、およびSHA/MD5ハッシュ関数などの各種セキュリティ機能のほか、Bluetoothに向けてクラス最高の暗号化を確保するためハードウェアアクセラレータが内蔵されているということだ。

さらに、同製品の超低消費電力無線は、Bluetooth low energy(BLE)の受信電流(RX)5.9mA、RX感度-95.5dBm、および送信電流(TX)5.6mA(0dBm時)を実現する。超低消費電力のため、ウェアラブル/フィットネスバンド、ホームオートメーション、医療機器、近接センサなど、多種多様なウェアラブルIoTに向けてバッテリを長寿命化できる。

そのほか、同製品はCYW920719Q40EVB-01評価キットにサポートされているほか、APIやコードスニペット、およびデモ・ アプリケーションを全て備え、開発期間の短縮を実現するCypressのWICED(Wireless Internet Connectivity for Embedded Devices)Studio IoT開発プラットフォームによってサポートされているということだ。