上諏訪温泉【長野県】

厳冬期に全面結氷する諏訪湖の湖面は、湖底から温泉が湧き出るため、七カ所だけ穴が開いたように氷が張りません。それがまるで釜のように見えたため、古くから「七ツ釜」と呼ばれていました。この温泉を取り出したのが「上諏訪温泉」です。温泉の湧出量は全国でも屈指。旅館やホテルのお風呂はもちろん、間欠泉や足湯など、ここには温泉にまつわる施設が豊富に揃っています。

無料の足湯施設も多く点在。諏訪湖の夕景を眺めながらゆったり温まろう


上諏訪温泉の地域は古くから諏訪大社の門前町として、また甲州街道の宿場町として栄えていました。しかし、温泉地として有名になったのは近代になってから。もともと諏訪湖の湖底から温泉が湧き出ていることは知られていましたが、大正~昭和初期に絹の輸出で財を成した片倉財閥が、上諏訪の地域住民のための福利厚生に「千人風呂」という温泉施設のある「片倉館」を建設したのが始まりといいます。 現在、独特な洋風建築の片倉館は国の重要文化財に指定されている貴重な建物。それでも内部の「千人風呂」は今でもちゃんと使用されていて、周囲の彫刻やステンドクラスを眺めながらの豪華な入浴が楽しめます。この片倉館を皮切りに、その後上諏訪地域には多くの旅館や大型ホテル、温泉施設が建設され、いまや長野県を代表する温泉地のひとつになりました。 温泉の湧出量は1日に15,000キロリットルと豊富で、温泉施設はもとより一般家庭にまで配湯されているほど。湯の色は無色透明で、泉質は単純温泉/アルカリ性単純温泉・炭酸水素塩泉。効能も、神経痛から関節痛、五十肩、慢性消化器病、冷え性、病後回復など多彩です。 街中には無料の足湯施設が数カ所設けられているので、フラリと立ち寄って気軽に温泉が楽しめます。なかでも諏訪湖間欠泉センター横の「湖畔公園足湯」は、諏訪湖の景色を眺めながら浸かることができます。特に諏訪湖の夕景を眺めながらの足湯は、心もホッと温まる癒しのひとときです。