ちいさな不調を整える、お家でできるふだんのケア。銀座ではじめてのお灸教室へ

東京メトロ銀座四丁目駅から徒歩3分ほど。「せんねん灸 ショールーム銀座」は、お灸を扱う専門店です。店内には、お灸製品がずらりと並んでいます。

こちらの3階「せんねん灸 お灸ルーム」では、鍼灸師(しんきゅうし)の先生による治療のほか、セルフケアができるお灸教室が毎日開催されています。今回、編集部は「初めてのお灸入門」という講座に参加しました。教室は畳が敷かれ、リラックスできる雰囲気。プロの先生が指導してくれるので初心者も安心です。

先生がお灸について解説しながら見せてくれたのが、お灸の原料になる「もぐさ」。もぐさとは、よもぎの葉の裏にある白い繊維を集めて作られたもの。体を温める効果のあるナチュラルな素材です。

からだに直接もぐさを置く治療もありますが、台座上のもぐさに火をつける間接的なタイプが一般的。やけどの心配もありません。こちらは肌側にシールが付いていて、ずれたり、落ちたりすることがないので安心です。

お灸について学んだら実践です。まずはお灸をすえるツボを探していきます。

分かりやすいツボといえば、手の甲の親指と人差し指の付け根のあいだにある「合谷」。押すと、軽く痛みを感じる場所です。早速火をつけたお灸を乗せてみましたが、なぜかあまり熱を感じません。

先生に伺うと、「お灸をしても温かいという程度で熱さを感じない、というのは、正しいツボである証拠なんです」とのこと。熱さを感じないくらいめぐりが滞っているということなのだとか。お灸の火種が消える直前に、やっと温かさを感じはじめました。そのことを伝えると、「それで大丈夫です」

「ひとつのお灸で熱さを感じなければ、続けて同じ場所にするのもOKです。でも、連続してお灸をする場合は3つまでにしてくださいね」

次に、不調や悩みに合わせてツボを探していきます。探し方は簡単。手や足をすーっと指で撫で、へこみや肌荒れを感じるところが血行の悪いところ。先生にも確認してもらい、印をつけていきます。

ツボは、人それぞれ微妙に位置が異なります。体の左右で異なることもあるので、自分だけのツボを見つけましょう。

こりや痛みの原因がその場所にあるとは限りません。手の甲の「合谷」が肩こりにも効くように、東洋医学では、体内をめぐる「経絡(けいらく)」というルートで全てつながっているという考え方。コリや痛みの場所から離れていても、滞りのあるツボへお灸をすれば、症状の緩和ができるのだそう。

旅行中や帰宅後におすすめのツボも教えてもらいました。

たくさん歩いた日には、膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみから指幅4本離れたところにある「足三里」がおすすめ。健脚のツボといわれ、全国を旅した松尾芭蕉も毎日ケアしていたといわれています。

荷物をいっぱい持った日は、肘の曲がりジワから手首側に指幅三本のところ、「手三里」を。腕のしびれやだるさ、肩こりに良いツボです。

お灸はひとつ5分ほど。リラックスして旅の疲れをゆっくりケアしましょう。

教室ではいろいろなタイプのお灸を試せるのも嬉しいところ。

温熱レベルが低く、初心者におすすめの花や香木のアロマをつけたものから、温熱レベルが高い本格的なものまで。お灸は、熱ければ熱いほどいいというわけではないので、自身の熱の感じ方に合わせて選びましょう。

なかには、マンションにぴったりの煙の少ない炭化したもぐさを使ったものや、火を使わずカイロのように貼るタイプのものもあります。貼るタイプのものは、長距離の飛行機に乗るときのむくみケアにも良さそうです。


「お灸は一度にたくさんするより、毎日一か所でもいいので、続けていくのが効果的です。」と先生。

継続していくことで整えるという考えは、ハーブティーや、日々の化粧水と同じ。使う道具も少なく、暮らしに取り入れやすいのもお灸の魅力。大阪や京都にもせんねん灸の直営ショップとお灸ルームがあり、そちらでも教室を行っていますよ。

みなさんも疲れや不調を整えて、夏の旅行シーズンやお出かけを楽しんでくださいね。