日本のサラリーマンから支持を受け、今年35周年を迎える人気漫画『島耕作』シリーズ。課長から始まり、現在は『会長 島耕作』として連載中の同作が、ドラマと連動してスピンオフ作品を生み出し、『部長 風花凜子の恋』(読売テレビ・日本テレビ系 7月5日・12日 23:59~)として、放送される。

主役となるのは、島が会長を務める大手電機メーカー・テコットの部長・風花凜子(りょう)。新規PJのリーダーに任命され、異例の若さで執行役員候補に上り詰めた彼女が、周囲の人間の嫉妬や部下の出社拒否、セクハラ接待疑惑など様々な現代的な課題に立ち向かっていく。

今回、凜子の部下となる若手社員・吉田俊也を演じたのが、俳優の竜星涼だ。若い層から支持を受ける一方で、数々の話題の作品に出演し、注目は広まるばかり。俳優としてもターニングポイントを迎えた竜星に、作品や役者としての心境についてインタビューした。

  • 竜星涼

    竜星涼 撮影:泉山美代子

有能で素敵な人間が上に立つべき

――今回は「島耕作」シリーズのスピンオフで、がっつりお仕事ドラマですね。お話を聞いた時の印象はいかがでしたか?

シリーズ物ですが女性が主役という新たな作品です。今の社会を代表した、大きなプロジェクトとして、世間を勇気付けるような、パワフルな作品になるんじゃないかと思いました。

僕自身、女性でも男性でも、有能で素敵な人間が上に立つべきだと考えますし、そういうケースへの理解がもっともっと増えていけばいい、という願いが込められた作品だと思います。

――台本を読ませてもらいましたが、社会に提案するところも多い作品ですよね。

そうなんです。僕が演じた役も、誰しもが通ってきた道というか。みんな初めの頃はいろいろな葛藤を持っているだろうし、出会う上司や先輩によって、仕事に対する向き合い方も変わってくると思います。社会に出て、上になれば上になるほど、まっすぐ生きていくことはとても大変だと思うけど、凜子さんのように自分を曲げずに行動できる勇気はすごくて、そういう方についていきたいと思いました。

――今回共演したりょうさんの印象は?

現場でもみんなを引っ張ってくださるんです。初共演でしたが、とても素敵な先輩でした。りょうさんはお子さんのために毎日お弁当を作っているという話をしていて、パワフルだなと思いました。クールでかっこいいというイメージも強いですけど、きっと出会った人はみんなりょうさんのキュートな部分に惹かれると思います。

――もともと人気の竜星さんですが、ドラマ『アンナチュラル』や舞台『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極~』への出演などで、ますます層が広がっているように思います。

僕のやることは変わらないので、みなさんの心に届く役や作品が多かったのかな、と思います。運と、今まで真剣に役に向き合ってきた積み重ねだと思っているので、とてもありがたいことです。